ここから本文です

[社説]「韓流制裁」相次ぐ中国、「THAAD報復」で稚拙な報復か

ハンギョレ新聞 8月4日(木)18時19分配信

 中国への「韓流」の輸出やコンテンツ交流協力などが暗礁に乗り上げる兆しが随所で見られている。中華圏メディアの報道や関係者らが分析した通り、「高高度防衛ミサイル」(THAAD)を慶尚北道星州(ソンジュ)に配備する決定と関連しているなら、いわゆる大国にふさわしくない稚拙な行動と言わざるを得ない。

 すでに明らかになった事例だけでも多数ある。韓国の芸能人が参加する映像物の撮影または放映の保留、予定されていた交流協力を取り消し、中国での韓国の芸能人の活動の縮小などが目立つ。今後、韓国ドラマの中国進出に対する新規の承認が事実上中断されるだろうという報道も相次いでいる。中国の放送局に対する最高位の審議機関である光電総局がこうした常識では考えにくい規制を主導しているとされている。しかし韓流に対する制裁と関連した中国当局の公式発表はない。中国体制の特性からして、中央権力機関の顔色を窺わざるを得ない下級機関や地方当局が自発的に動いている可能性もある。

 このような雰囲気は、THAADに対する中国当局の大々的な批判と重なっており、容易に変わることはないものと見られる。官営メディアのトップとされる「人民日報」と姉妹紙の「環球時報」などは連日、社説や寄稿、論評などで「THAAD批判」を行っている。特に最近数日間は、南シナ海問題よりTHAAD問題を強調している。THAADをめぐる対立が韓中関係のすべてに影響を与えている。

 THAAD配備に対する中国の懸念は、中国側の表現通り、米中の「戦略的均衡を損なう」側面から理解が可能だ。北朝鮮の核の脅威を想定し、国を守るため、星州にTHAADを配備しなければならないという朴槿恵(パククネ)政権の説明にも納得できない部分が多い。だとしても、中国が明確な根拠も示さぬまま韓流の制裁に乗り出すのは間違いだ。安保問題はそれに見合うチャネルを通じて議論する一方、経済と民間交流協力は揺るぎなく進めていくのが韓中関係の正しい道だ。韓流に象徴される文化交流は両国の関係を深める試金石のようなものだ。この分野から生まれた問題によって、両国の国民感情が悪化するのは、中国も望まないだろう。

 朴槿恵政権のTHAAD配備の決定は、実効性をめぐる無理な論理、安保構造に及ぼす悪影響、強引な推進などの欠陥を持っている。今からでも根本的に再検討しなければならないが、だからと言って中国の稚拙な「THAAD報復」が正当化できるわけではない。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月4日(木)18時19分

ハンギョレ新聞