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HSBCなど主要銀、英国からの移転急がず-EU離脱決定から1カ月

Bloomberg 8月4日(木)10時55分配信

HSBCホールディングスのスチュアート・ガリバー最高経営責任者(CEO)やクレディ・スイス・グループのティージャン・ティアムCEOら世界の主要銀行の経営者は、今のところ英国脱出を急いでいない。

ロンドンの拠点からEU域内で自由に金融サービスを提供できる「パスポート」制度を欧州連合(EU)離脱を決めた英国が維持できるかが鍵を握っており、これは2018年かそれ以降にならないとはっきりしない見込み。多くの幹部は英国の国民投票前に銀行側が大きな動きを起こす可能性を警告したが、その後はもう少し辛抱して待つ姿勢に変わったようだ。

ガリバーCEOは3日のインタビューで、「英政府がどう交渉するかを見る前に、こちら側が切迫して決定しなければならない必要性はない」とし、「どう展開するのか見守る時間はたっぷりある」と話した。

英国のメイ首相はロンドンにある金融街シティーがパスポート制度を維持できるよう力を尽くす姿勢を示すが、同国が離脱を決めたEUから譲歩を引き出すのは容易ではない見込み。国民投票前にガリバーCEOは、離脱選択となればHSBCが従業員1000人をフランスに転勤させると述べていた。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは、最大4000人を欧州大陸に異動させるとしたが、銀行幹部から最近はこれに追加するコメントは出ていない。

BNPパリバのラルス・マシュニル 最高財務責任者(CFO)は7月28日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「英国にいることをうれしく思っている。ここで相当長い期間営業している」として、「顧客のために英国にとどまっている」と話した。

ただし、 英ロビー団体「ザ・シティーUK」は3日のリポートで、英国が「パスポート」を失ってしまえば、世界で傑出した金融中心地というロンドンの地位は低下する可能性があると警告している。その場合には、ダブリンやパリ、フランクフルトなどEU加盟国の都市にビジネスや雇用の一部を移転させる準備が整っていると、これまでにUBSやドイツ銀行、バークレイズなどが明らかにしている。

原題:Bank CEOs in No Rush to Move Staff From U.K. After Brexit Vote(抜粋)

Gavin Finch

最終更新:8月4日(木)10時55分

Bloomberg