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「グリーンスパン・プット」乱発と、米金融当局に不満の声

Bloomberg 8月4日(木)15時19分配信

金融市場に動揺が広がれば利下げなどで対処する。これが「グリーンスパン・プット」と呼ばれ、当局者の度重なる否定にもかかわらず、市場がその存在を信じ続ける米金融当局の政策スタンスだ。

グリーンスパン元連邦準備制度理事会(FRB)議長の名を冠したこの政策対応が、このところ乱発気味ではないのか。米金融当局に批判的な人々はこう受け止めている。将来の急激な相場変動のリスクに過敏になるあまり、今や利上げ先送りを繰り返して手加減しているというわけだ。

シティグループのチーフエコノミスト、ウィレム・ブイター氏は米金融当局について、「彼らはかつて、金融市場で実際に起こった結果に対し、私の考えでは過剰に反応してきた」と指摘。その上で、「現在では当局者は、彼らの行動に市場がどう反応するか心配して、行動を控えている」と語った。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は1日、インドネシア・バリでの講演で、米金融当局が講じるかもしれない政策変更が外国為替市場や他の市場にどのような波紋を広げるか、当局として注視していることを示唆した。

このような戦略のリスクは、連邦公開市場委員会(FOMC)が信頼を失い、政策運営に当たってますます身動きができなくなると感じることだと、ビアンコ・リサーチ(シカゴ)のジム・ビアンコ社長は話す。「市場は今、自分たちが金融政策を運営していると考えている」という。

7月29日、ブルームバーグテレビジョンのインタビューに答えたシティのブイター氏は「残念なことに、米金融当局は他の重要な中央銀行に比べ、金融市場の人質となっている様相が強い」との見方を示した。

一方で、米金融当局者自身は「グリーンスパン・プット」のようなものは存在しないと重ねて表明。市場の動向に注意を払っているのは、消費者や企業、経済全体に連鎖反応があるからだとしている。

イエレンFRB議長は、米タイム誌が4月13日にオンラインで掲載したインタビューで「われわれが照準を合わせるのはメーンストリート(一般社会)だ。十分な雇用と安定した物価で経済環境を支援する。それが全ての米国民を支える」と論じた。

原題:Greenspan Put Gone Wild as Critics See Markets Hamstringing Fed(抜粋)

Richard Miller

最終更新:8月4日(木)15時19分

Bloomberg