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もののけ姫放送「ジブリの法則」で相場が大荒れ? 雇用統計に注意

ZUU online 8月5日(金)12時12分配信

夏休み企画として「金曜ロードSHOW!」では、2週連続でジブリ作品が放送される。ジブリ作品の「金曜ロードSHOW!」での登場は、2016年1月15日と22日の2週連続以来7ヶ月ぶりだ。ただ、8月5日は金融市場で注目の7月米雇用統計の発表日と重なる。

ジブリ作品の放送と雇用統計が重なる(あるいは、金曜ロードショーでジブリ作品が放送される)と相場が大荒れになる「ジブリの法則」というアノマリーが株式市場には存在する。過去のジブリと雇用統計が重なった日を検証してみよう。

■ジブリの放送日の雇用統計はコンセンサス未達が多い

8月5日に放送されるのは1997年公開の「もののけ姫」、12日に放送されるのが2011年公開の「コクリコ坂から」だ。ジブリの作品は日本テレビが独占権をもっており、必ず「金曜ロードSHOW!」枠で夏休みや冬休みに放送される。ジブリ作品の放送は2016年1月15日の「天空の城ラピュタ」、1月22日の「魔女の宅急便」の2週連続以来だ。

米国の雇用統計は、FRBが金融政策を決定する上でもっとも重視している指標の一つ。毎月第一金曜日の日本時間22時半、夏時間なら21時半に発表される。この発表時間が、金曜ロードSHOW!の放送時間帯と重なるのだ。ジブリ映画を観ているときに、雇用統計の発表で為替が大きく動きパニックになった経験がある人も多いだろう。

2013年には米ウォールストリート・ジャーナル紙(WSJ)にも「ジブリの法則」が発表された。同紙では、2010年以降に計10回あった統計と放送の重複日に、雇用統計がコンセンサス予想を下回ることが9回もあったとしている。この間、統計発表は計44回あり、そのうち予想を下回ったのは26回で約60%に過ぎない。ジブリの放送日の雇用統計は、コンセンサス予想を下回る確率が異常に高いと指摘した。

■前回の「もののけ姫」と翌営業日の日経平均終値は57円安

WSJ紙の説を2013年以降で見てみよう。2013年以降で、ジブリ放送日と米雇用統計が重なった日は下記の通り6回だ。コンセンサスとの比較データまではとっていないが、6回の勝敗は2勝4敗。負けが多いということは、コンセンサスより悪かったことが多いのだろう。プラスの2回の場合でも、それぞれ344円、280円上げており、いずれにしてもボラティリティが高くなることが過去の傾向からは見て取れる。ジブリ作品と雇用統計が重なる日は、コンセンサス通りのデータが出ないことが多いのだろう。

今回8月5日に放送するのは「もののけ姫」だ。主人公の少年アシタカは、村を襲ったタタリ神と呼ばれる化け物を退治するのだが、右腕に死の呪いを受ける。株式市場にも呪いがこなければいいのだが……。

ジブリ作品は同じ物を何回も放送している。前回「もののけ姫」と雇用統計が重なったのが2014年7月4日。翌日の日経平均は57円安と珍しくボラティリティが低かった。

◯「ジブリ放送日と雇用統計が重なった日」の終値と翌営業日の終値

2013年1月4日/ハウルの動く城/▲89円
2013年7月5日/耳をすませば/▲200円
2013年8月2日/天空の城ラピュタ/208円
2013年9月6日/紅の豚/+344円
2014年7月4日/もののけ姫/▲57円
2015年10月2日/ハウルの動く城/+280円
2016年8月5日/もののけ姫/今回

■8月は他にもアノマリーがある「夏枯れ相場と円高進行」

アノマリーついでに、8月の有名なアノマリーを3つ紹介しておこう。

①夏枯れ相場
8月は「夏枯れ相場」といい、月ごとの平均でも最も下げる確率が高い月だ。市場関係者に夏休みが多く、市場参加者が限定されるからだと言われている。商いが薄くなるため、小口の売りを吸収できない事が多いようだ。

②円高になりやすい
また、円高になることが多い月とも言われている。8月中旬に米国債の大量入札および償還があること、本邦企業が8月から9月にかけて、レパトリといわれる外貨建て資産を回収する行動をとることが多いためだという。 外貨建ての資産の回収だけでなく、9月末の決算をにらんだ利益確定売りも市場全般に広がることが多い。

③彼岸底
秋分の日前後が株価が底を付け、反発に向かうことが多い「彼岸底」というアノマリーも有名だ。 彼岸までにゆっくり仕込んで年末ラリーを期待したいものだ。

休むも相場。夏枯れ相場であわててロスカットするくらいなら、8月はポジションを少なくして、ゆっくり休暇をとるか、本を買い込んできて年末相場にむけて勉強しておくのはどうだろうか。

平田和生(ひらた かずお)
慶應義塾大学卒業後、証券会社の国際部で日本株の小型株アナリスト、デリバティブトレーダーとして活躍。ロンドン駐在後、外資系証券に転籍。国内外機関投資家、ヘッジファンドなどへ、日本株トップセールストレーダーとして、市場分析、銘柄推奨などの運用アドバイスをおこなう。現在は、主に個人向けに資産運用をアドバイスしている。

最終更新:8月5日(金)12時12分

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