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空手五輪採用 「発祥の地」誘客期待 県、観光取り組み強化へ

琉球新報 8月5日(金)12時8分配信

 国際オリンピック委員会(IOC)が2020年東京五輪の追加種目に「空手」を決定したことで、今後、発祥の地・沖縄に世界中から競技者や愛好家が集まることが予想され、大きな経済波及効果が見込まれる。県は2017年3月に開館予定の沖縄空手会館を拠点に、空手を新たな観光資源と位置付け、普及・拡大に向けた取り組みを強化する。県は本年度から国内外の空手人口や現状などの調査に乗り出し、17年度には「空手振興ビジョン」(仮称)を策定し、世界中の空手愛好家を沖縄に呼び込む考えだ。

 今後、民間業者による空手の聖地を巡る旅行商品などの開発促進も予想され、伝統空手のさらなる継承・発展に向けた機運の高まりにも期待がかかる。

 県によると、14年度現在で県内の空手道場は411カ所あり、14年度には、国内外から合宿などを目的に少なくとも674人の空手関係者が沖縄を訪れた。県によると、把握していないケースも多くあり、実数はさらに増えるとみられる。空手関係者の来沖はここ数年、増加傾向にあり、その傾向は今後も続く見込みだ。

 全日本空手道連盟によると、空手競技者、愛好家は世界192の国と地域に約1億人存在する。那覇市泊で空手着や空手用品を取り扱う守礼堂には連日、世界各国から空手愛好家が訪れる。担当者によると、多い日には外国人だけで数十人が来店し、道着や帯を買い求める。担当者は「五輪種目に選ばれたことで空手愛好家のさらなる来沖が期待できる」と話した。空手を通じた経済波及効果について、りゅうぎん総合研究所の照屋正常務は「毎年、世界中の空手家が沖縄の師匠に学んだり、大会に参加したりするために来沖している。家族が同行する場合もあり、滞在日数を1~2週間程度と考えれば経済波及効果は相当ある」と推測する。

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)の平良朝敬会長は「空手が五輪の種目に採用されたことは発祥地の沖縄が世界に認知されるいいチャンスだ。今後空手が一つのスポーツMICE(国際会議や企業の報奨旅行など)となり得るだろう」と期待した。

琉球新報社

最終更新:8月5日(金)12時8分

琉球新報