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伊藤嘉洋の週間株式相場見通し~外部環境を睨み、再度戻りを試す局面

ZUU online 8月5日(金)18時0分配信

■日経平均予想ジ レンジ 16,056 ~ 16,500 円

今週は週初、政府・日銀の政策協調を好感して、日経平均は16,600円台まで買い進まれた。その後、円高進行が嫌気され、7/12以来16,000円を割り込む場面が見られたが、欧州株の下げ止まりや日銀のETF買いが安心感につながり底堅い展開となった。

■海外の焦点

米国では軟調な経済指標を受けて、米景気の強気の見方が後退してきた。4-6月期GDPは年率換算1.2%増(予想2.6%増)と消費は拡大したが、企業の設備投資や在庫の減少など前期(0.8%増)から小幅の伸びにとどまった。さらに、7月ISM製造業景況指数や建設支出も予想を下回り、9月以降の利上げの検討には慎重な見方が広がっている。

今週末発表の7月雇用統計は18万人を見込んでいるが、市場では大幅減少となれば、米景気の先行き懸念や円高進行により、日本株への影響が警戒されている。

■国内の焦点

国内では、政府は8/2臨時閣議で事業規模28.1兆円を決めたことを受けて、麻生財務相は40年債の増発を検討すると表明した。これに対し、日銀黒田総裁は、「共に目標に向かって進んでいこう」と述べ、金融・財政・構造改革を総動員してアベノミクスに一体で取り組む考えを再確認した。

安倍首相にとって最大の課題は脱デフレと経済再生。今後切れ目なくお金を流し、経済の好循環に繋げる構えだが、8/3発足した第3次安倍改造内閣では、国内景気の停滞感が強まる中で、アベノミクスの再加速を実現できるのか問われている。

一方、4-6月期の企業決算発表が本格化してきた。円高で今期予想利益を下方修正する企業が相次いでいる。ただ、6月に一時14,000円台まで下げたことで、20%近い予想利益の下方修正をかなり織り込んだ格好。足元の1株当たり予想利益は1,200円前後であるから、適正水準であるPER14倍の16,800円を回復してもおかしくない。

■来週の株式相場

テクニカル面では、8/3に窓を空けて下放れ、失望感の強い形状となった。下方転換の75日線、16,371円を早期に回復しないと下値模索への警戒感は強まる。ただ、上向きの25日線16,199円をサポートに踏み止まったことで、押し目買い意欲の強さも感じられる。

以上、来週の相場は引き続き外部環境を睨み、再度戻りを試す局面と捉えている。日経平均のレンジは、上値は節目の16,500円が意識され、下値は8/3安値16,056円が目処となろう。

伊藤嘉洋
岡三オンライン証券 チーフストラテジスト

最終更新:8月5日(金)18時0分

ZUU online