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獄中でスタンプ作家に ロシア囚人の残酷なスケッチ、メッセンジャーアプリに登場

ITmedia ニュース 8月5日(金)16時13分配信

[AP通信]

 ロシア反体制運動の指導者であるアレクセイ・ナワリヌイ氏の弟、オレグ・ナワリヌイ氏が、服役中の刑務所内の生活を人気メッセンジャーアプリのステッカーとして公開している。

【画像】看守の暴力など、刑務所内のリアルな光景が描かれている

 オレグ・ナワリヌイ氏は2014年12月、化粧品会社に詐欺を働いたとして3年6カ月の禁固刑を言い渡された。兄アレクセイの政治活動とからめ、この判決を政府による報復措置とみる向きは多い。兄アレクセイは同じ裁判で執行猶予付きの判決を言い渡されている。

 ナワリヌイ氏のデッサンをメディアで目にし、人気の暗号化メッセンジャーアプリ「Telegram」での公開を持ちかけたのは、モスクワ在住の都市計画家パベル・アキモフ氏だ。

 「本来であれば監獄文化に属していないはずの人物が、ロシアの監獄の様子を描いた興味深い作品となっている。そしてこれは紛れもなくロシア社会の一面だ」とアキモフ氏は語る。

 Telegramのステッカーはチャット内で使える絵文字のようなもの。ナワリヌイ氏のステッカーは鉛筆で描かれており、看守の残忍な行為や自殺など、希望のない内容のものもあれば、皮肉を効かせたブラックユーモアを含むものもある。Telegramではユーザーが作成したコンテンツを投稿でき、ステッカーはオンラインで入手できる。

 ロシアの監獄文化の歴史は1930年代のヨシフ・スターリン政権による大粛清の時代にさかのぼる。当時は何百万人というソビエト市民がいわれのない罪を着せられ、刑務所や強制収容所に連行された。スターリンの時代には、作家のアレクサンドル・ソルジェニーツィンやソビエト連邦の宇宙開発の父と称されるセルゲイ・コロリョフなど、多くの著名人や科学者が強制収容所に収監され、そうした人たちが自身の収容所生活について描写した作品が数多く残されている。ナワリヌイ氏のTelegramステッカーもある意味、こうした獄中芸術の流れをくむものだ。

 「この一見楽しげな最先端アートの背後には、理由もなく投獄され、まだあと数年は刑務所を出られない人物の悲壮な物語がある。このステッカーには、そうした事実も含め、ロシアで政治犯が置かれている状況について世界に思い出させる現実的な効果もある。ロシアには現にこうした人たちが存在し、その数は増加している。それが私たちの現実であるということだ」とアキモフ氏は語る。
(日本語翻訳 ITmedia ニュース)
(C) AP通信

最終更新:8月5日(金)16時13分

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