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農村定住へ支援策 指定団体の廃止慎重 山本農相インタビュー

日本農業新聞 8/5(金) 7:00配信

 山本有二農相は4日、日本農業新聞などのインタビューに応じた。過疎対策として、農業者が建設する住宅への支援策を検討すると表明。「(農村に)住むことへのこだわり」が重要だとし、若者の都会への流出を防ぎ、農村活性化につなげたいとした。政府の規制改革会議が求める指定生乳生産者団体制度(指定団体)の廃止については慎重な考えを示した。

 山本農相はインタビューで、農業振興への意気込みを問われ、農村の過疎化対策に意欲をみせた。「誇りやプライドとかが付かないと(地域が)衰退する」と指摘し、活性化策として「かっこいい住宅や便利な住宅を支援できないか」と農業者の住宅建設への支援を検討すると明らかにした。

 秋に結論を得るとした指定団体制度の抜本改革で、焦点となる加工原料乳の補給金について、指定団体がないと支払いは「なかなか過不足ができる気がする」と述べた。その上で「酪農家の所得向上の目的に沿った制度改革をしたい」と強調した。

 これに先立ち、山本農相は3日夜、東京・霞が関の農水省で就任会見に臨んだ。組合員や地域住民の生活に必要な事業を全国展開するJAの役割を「ユニバーサルサービス(公共的なサービス)」と評価した上で、農協改革の着実な実践に期待を示した。焦点の生産資材価格の引き下げには、JA全農だけでなく、業界を挙げた取り組みが必要だと強調した。

 安倍晋三首相は、山本農相を「改革派」とし、農業の構造改革断行の陣頭指揮に当たるよう指示。農相自らも農業の成長産業化に強い意欲をみせる一方、会見では現場実態を踏まえる姿勢をにじませた。

 2018年産からの米の生産調整見直しについては、創意工夫する農業者が報われるための制度との認識を示した。政府は生産数量目標の配分から手を引くものの、需給安定の必要性に理解を示した。鍵となる飼料用米の作付け拡大は財政支援が不可欠で、山本農相は、閣議決定した食料・農業・農村基本計画で「財務省と合意している」と指摘。25年に110万トンとした生産目標まで財政支援が続くとの認識を強調した。

日本農業新聞

最終更新:8/5(金) 7:00

日本農業新聞