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ゲノム編集で新技術。DNA切らずに書き換え

ニュースイッチ 8月5日(金)8時2分配信

神戸大が開発。生物の育種や疾患研究に期待かかる

 神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科の西田敬二特命准教授らの研究グループは、DNAを切らずに書き換える新しい全遺伝情報(ゲノム)編集技術を開発した。人工酵素複合体を酵母などの中で発現させ、遺伝子機能を改変する手法で、従来法のDNA二重鎖の切断による不確実な配列変換や、染色体切断による細胞毒性の課題を解決できる。より高度で効率的なゲノム操作が可能となり、生物の育種や疾患研究、創薬開発などに役立つ。

 開発したゲノム編集技術「Target―AID」は、ヌクレアーゼと呼ばれる酵素の活性を除き、脱アミノ化酵素のデアミナーゼを付加した人工酵素複合体を構築する。これを酵母および動物細胞の中で発現させることで、狙った部位で高効率に点変異が起き、遺伝子機能を改変できる。

 新技術により単純な遺伝子破壊だけでなく、点変異での機能改変など、より高度なゲノム情報の改変が容易になった。DNA二重鎖切断が起こるリスクは極めて低いと推定され、細胞毒性も従来法に比べて大幅に低減していた。将来は新たな遺伝子治療手法としての応用も期待できる。

 従来の編集技術は人工ヌクレアーゼと呼ばれ、標的部位でDNA二重鎖を切断し、細胞が修復する過程でDNA配列を変換する。

最終更新:8月5日(金)8時2分

ニュースイッチ