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航空機が着陸時に炎上・上部焼失-300人全員が無事脱出できた理由

Bloomberg 8月4日(木)13時13分配信

アラブ首長国連合(UAE)のドバイで3日、エミレーツ航空の大型ジェット機が着陸に失敗して炎上、機体上部の大半が炎に包まれた。にもかかわらず、乗員・乗客300人全員が無事脱出し、命を取り留めた。一体、どのようにしたのだろう。

短く言えば、エンジニアリング(技術工学)と訓練のおかげだ。インド発のエミレーツ航空521便(ボーイング777-300型機)の今回の事故は、2013年7月にアシアナ航空がサンフランシスコで起こしたボーイング777-200型機の着陸失敗・炎上時の状況と似ている。乗客291人中、死亡したのは3人にとどまり、生存率は99%だった。

3日の事故はエミレーツ航空31年の歴史の中で最悪。乗客は全員無事だったが、消火作業中に消防士1人が死亡した。

乗客282人、乗員18人が助かった理由の中でも、主に挙がるのはエンジニアリングの「奇跡」と、よく訓練された乗員だ。航空機からの避難は90秒で行う必要があり、乗員はこれを達成する訓練を受ける。90秒でできれば、機体が炎に包まれ煙に覆われる前に脱出するチャンスが得られる。

機体に目を向けると、プラスチックや素材の耐火性が優れているだけではなく、燃えても有毒ガスが出ない構造になっている。さらに、1990年よりも後に製造された航空機は、火災時に機体の材料が発する熱や煙の度合いに関する基準をクリアしなければならない。また、777型機のような現代の航空機の全ての座席は、地球の重力の最大16倍という強力な荷重に耐えられる仕組みになっているほか、墜落の際に外れないように床への取り付け強度もアップしている。

航空機メーカーのボーイングをはじめ、エミレーツ航空、航空安全当局が行う事故原因の解明作業は数カ月かかるだろうが、一つだけはっきりしていることが既にある。業界はこの事故から学べる教訓を生かし、航空機の飛行を一層安全にしようと取り組むだろう。

原題:This Is How 300 People Escaped a Fiery Crash Landing in Dubai(抜粋)

Justin Bachman

最終更新:8月4日(木)13時13分

Bloomberg