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円高が自動車メーカー直撃、収益改善活動のトヨタは今期予想減額

Bloomberg 8月4日(木)15時4分配信

円高進行が国内自動車メーカーの収益をむしばんでいる。トヨタ自動車は4日、円高など為替変動を受けて今期(2017年3月期)業績見通しを下方修正した。トヨタなど国内自動車メーカーは一層の経費削減や合理化に迫られている。

4日までに出そろった国内自動車メーカーの4-6月決算によると、利益段階で為替変動の影響がトヨタで2350億円など、主要7社合計で5000億円近くのマイナス要因となっている。

日本経済再生を目指す安倍晋三首相は3日、改造内閣を発足。日本自動車工業会の西川廣人会長は同日、内閣改造を受けてコメントを発表し、英国の欧州連合(EU)離脱問題の影響、新興国経済の減速、為替水準の急激な変動など世界経済が不透明な中、日本経済にマイナス影響を及ぼさないように取り組んでもらいたいと求めた。

トヨタは英国のEU離脱決定による急激な円高を受け、緊急収益改善活動をスタートさせた。トヨタの大竹哲也常務は4日の決算会見で、その成果が1150億円くらい積み上がっていると話した。営業面の販売努力のほか、研究開発費を効率化で100億円削減したり、原価や諸経費などで収益改善に取り組んできているという。

トヨタでは社員が一丸となり収益改善に努めている。社内のエレベーターの一部使用停止や、洗面所の手の乾燥機を使用停止にするなどはその一例だ。

調査会社、カノラマジャパンの宮尾健アナリストは、トヨタなど世界でビジネス展開する日本の自動車メーカーの業績は円高になると「自動的に下がる」のが実態だと指摘。このところの円高進行ペースは最近の記憶にないほど急激であり、経営努力でカバーできないレベルという。

トヨタの4日の決算資料によると、今期の営業利益予想は従来の1兆7000億円から前期比44%減の1兆6000億円に、純利益予想は同1兆5000億円から同37%減の1兆4500億円に減額した。いずれもブルームバーグが集計したアナリスト予想平均を下回った。売上高は同26兆5000億円から同8.5%減の26兆円に引き下げた。

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最終更新:8月5日(金)10時18分

Bloomberg