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三菱地所と住友不に自社株買い要求、開発より還元を-米ラサール

Bloomberg 8月5日(金)5時0分配信

米国の不動産投資顧問会社ラサール・ インベストメント・マネジメントが、三菱地所や住友不動産などに対して自社株買いを求めていることが分かった。ラサール・インベストメントは、株価が大幅に割安だと見ており、資金を不動産開発よりも自社株買いに充てるべきだと主張している。

ブルームバーグが入手したラサールから三菱地所に宛てられた5月31日付の書簡によると、「保有資産のポートフォリオが魅力的であり、強い成長力があるにもかかわらず、株価はそれらを適正に反映していない」と指摘。時価総額は独自に試算した純資産価値より40%低いとしている。「資本コストを削減したり、長期にわたる不当なアンダーパフォームを是正する投資機会」として、自社株買いをするよう要求。自社株買いは開発プロジェクトよりもリスクが低いと主張した。

事情に詳しい関係者によると、ラサールはこれ以外にも住友不動産を含む不動産会社やリート投資法人に対して、口頭で自社株買いの要求を説明したという。ラサールは世界で149億ドル(約1兆5200億円)の不動産関連証券を運用。三菱地所株を保有していることは認めているが、比率は明らかにしていない。

ブルームバーグのデータによると、三菱地所の株価は3日までの1年間で31%下落し、7月8日には12年12月以来の低水準を付けた。住友不動産も同時期に42%下落しており、両社ともTOPIXのマイナス23%を上回る下落幅を記録した。一方、三菱地所を設立母体とするJリートのジャパンリアルエステイト投資法人は同時期に8%上昇している。三菱地所広報部の渡辺昌之副長は、「配当性向は25ー30%を目安とし、残り70%を再投資する」と述べ、「自社株買いはしないとは言えないが、当面は丸の内再開発などの成長のための投資に資金を振り向け、企業価値を向上させることでお返しをしていきたい」と話した。住友不動産の広報担当は、「自社株買いをする方針は今のところない。今後についても今のところ考えていない」と語った。ラサールにコメントを求めたが、回答は得られなかった。

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最終更新:8月5日(金)15時29分

Bloomberg