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国債がなくなったら-ゴールドマンが日銀のために買い物リスト

Bloomberg 8月5日(金)6時56分配信

日本銀行は購入できる国債がなくなってしまったらどうするのだろう。今週はこの疑問に注目が集まり、日銀の量的・質的緩和(QQE)での国債購入の技術的な限界が議論を呼んだ。

問題は年金基金や保険会社が保有する長期国債を売らせるのが難しいことだ。こうした投資家は支払い義務の期間に合わせて長期の資産を保有する必要がある。日銀がマイナス金利採用に踏み切ったのは国債購入の限界を受け入れた兆候だと市場は感じていたが、金融政策の「総括的な検証」への先週の言及でこの観測はさらに強まった。

日本国債は今週値下がりし10年債利回りがプラス圏に近づいた。ゴールドマン・サックス・グループのロハン・カンナ氏はリポートで、国債が売られたのは日銀が「一段の利下げと国債購入拡大という組み合わせから離れる方向で政策について考え直す可能性があるとの市場の見方を反映したものだ」と分析。「1月のマイナス金利発表について、市場ウオッチャーの多くは日銀が国債の保有増についての制約に直面している兆候ではないかと考えた」とも指摘した。

同氏は日銀がマネタリーベース拡大のペースを維持するには、購入済み証券の満期償還を考慮に入れると、115兆-120兆円程度の国債を購入する必要があると試算。しかしゴールドマンの計算によると、日銀は既に残存10年未満の日本国債の38-45%を保有しており、こうした大規模購入の実践は難しい。これが、日銀が昨年終盤に購入対象の残存期間の平均を7-10年から7-12年に変更すると発表した理由だろう。

ジレンマ

しかし長期国債の買い手は保有を続ける傾向があることから、長期債購入も難しいことが分かった。日銀の長期国債購入は昨年12月以降減少してきた。購入を増やさなければならないのに買える対象は減っていくというジレンマに日銀は直面している。

「つまり、日銀は購入を増やさなければならず年限も伸ばさなければならないが、長期債の購入者は満期まで保有する投資家が多いので難しい公算が大きい」とカンナ氏は記している。

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最終更新:8月5日(金)6時56分

Bloomberg