ここから本文です

中国がくしゃみするとまず背中がぞくぞくするご近所さんたち

Bloomberg 8月5日(金)15時30分配信

もし中国がくしゃみをし、国内産業を保護するために通貨切り下げや保護貿易政策といった措置を講じた場合、まず背中がぞくぞくしてくるのはシンガポールと台湾、ベトナム、韓国、マレーシアだと仏ナティクシスは分析した。

一方、貿易や観光、投資での関係からみて比較的影響を受けにくいのはインドネシアとインド、フィリピンだという。

影響を受けやすい国・地域にとって、中国とのつながりが最も大きいのは貿易関係だ。

観光も、アジアの比較的小規模な国・地域の運命を中国に連関させるもう一つの重要な要素だ。中国出境遊研究所によると、2015年に中国から海外旅行した人は3540万人と14.5%増加し、彼らの支出額は2350億ドル(約24兆円)に上った。中国人観光客の大半はアジアで休暇を過ごすことを好み、海外旅行先の6割はアジア地域だった。

ただ、中国人観光客からの恩恵が大きい国・地域は、需要が上下どちらにも変動し得るため、非常に敏感に影響を受けやすいとナティクシスは指摘。中国とベトナムが南シナ海の領有権問題で対立した後、ベトナムを訪れた中国人観光客が昨年20%落ち込んだ事例を引き合いに出した。

もう1つの結びつきは新シルクロード構想「一帯一路」とアジアインフラ投資銀行といった中国のプロジェクトに起因するもので、中国がアジア地域に資金を投じるのに伴い、同国のソフトパワーも高まりつつある。

成長押し上げに寄与しても、より強大な中国はまた、近隣諸国・地域にはジレンマとなる。中国からの投資や消費を妨げることなく、自国の権利を主張しなければならないからだ。こうした綱渡り的な対応は、習近平国家主席が中国経済と政治の影響力を強める「中国の夢」実現を追求するにつれ、一段と難しくなるばかりだ。

原題:When China Sneezes These Countries Will Be First to Feel a Chill(抜粋)

最終段落を加えて更新します.

Malcolm Scott

最終更新:8月5日(金)16時24分

Bloomberg