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知事「政府が沖縄ねじ伏せる」 違法確認訴訟、国の強権批判

琉球新報 8月6日(土)5時4分配信

 翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り国が起こした不作為の違法確認訴訟の第1回口頭弁論が5日、福岡高裁那覇支部で開かれた。県側は埋め立て承認取り消しは適法であり、承認取り消しの撤回を求める国の是正指示に従わない「不作為」は違法ではないと改めて主張した。同日での結審を求める上申書を提出した国に対し、翁長雄志知事は意見陳述で「充実した審理」を求めた。県は生態系、安全保障の専門家や稲嶺進名護市長ら8人の証人尋問を申請していたが、多見谷寿郎裁判長は翁長知事への本人尋問だけを認め、併せて今月19日に結審すると言い渡した。判決は9月16日の予定。
 冒頭の意見陳述で翁長知事は、国の是正指示の適否を審査した国地方係争処理委員会が6月、判断を見送り、「真摯(しんし)な協議」を双方に求める決定をしたことに言及し「(協議によらず)訴訟に至ったことは不本意だ」と原告の国を批判した。
 その上で「自国の政府にここまで一方的に虐げられる地域が沖縄県以外にあるのか。47都道府県の一つにすぎない沖縄県を政府が総力を挙げてねじ伏せようとしている」と訴えた。
 国側代理人の定塚誠法務省訟務局長は、埋め立て承認取り消しを巡る議論は、先に行われた「代執行訴訟」で出尽くしたと強調。「早期に結審し、司法判断を下してほしい」と求めた。
 翁長知事は意見陳述で、辺野古埋め立て計画について、沖縄ならではの貴重な自然や環境資源を失わせるなど「不利益が甚大」だと説明した。過重な基地負担を沖縄に固定化させるとも訴えた。国の埋め立て必要理由を「著しい不利益を正当化できる具体的な公共性、必要性の程度を認められない」と述べ、自らの裁量の範囲で適法に承認を取り消したと強調した。国側は先に提出した訴状で前知事による承認には「裁量の逸脱はない」として承認に瑕疵(かし)はないと主張している。

琉球新報社

最終更新:8月6日(土)5時4分

琉球新報