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四季報で「お宝銘柄」発掘 5つのチェックポイントとは?

ZUU online 8/6(土) 10:40配信

株を始めたばかりの人にとっても会社四季報を知っているひとは多いことだろう。見た目が分厚いため、初心者だと敬遠しがちになってしまうのではないだろうか。

しかし、会社四季報には株式市場に上場している銘柄の情報を余すところなくとらえたうえで、それがコンパクトにまとめられているためお宝銘柄を発掘できる場合が多い。

そこで、ここでは四季報を読み解くために、①企業のもうけ、②企業の健全性、③株価を動かす主体、④株価の見通し、⑤その他留意点の5つの具体的ポイントに絞ってお伝えしていこう。

■(1)企業のもうけを把握するために

まずは株価が業績に対して割安かどうかをはかるためにPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)の2種類を確認する。

◯PER…1株あたり利益に対する株価の大きさ(業種間での比較が必要だが、一般的に10倍以下が割安とされる)
◯PBR…1株あたり資産に対する株価の大きさ(業種間での比較が必要だが一般に1倍以下が割安だとされる)

上記2つの指標は、株価が現在割高かどうかを一発で白日のもとにさらすものだ。ただ四季報記載の上記数値は過去のものであるため、現在の数値も必ず確認しよう。

次に、業績の伸びを確認するために利益の推移を確認する。

「業績」の項目には、売上高、営業利益、1株利益などの企業の成績表が過去5年分が記載されている。特に重要なのは営業利益と1株利益の推移だ。例え、今赤字であっても、今後黒字化が見込まれるのであれば株価は大幅上昇を演じる可能性がある。

■(2)企業の健全性を把握する2つのポイント

財務は株式投資において一番見過ごされる傾向があるが重要な確認項目である。企業利益が仮に落ち込んだ際に、立て直すための底力を判断することもできる。

目を通しておきたい所は次の2点だ。

1.キャッシュフロー
2.利益剰余金や有利子負債の多さ

1のキャッシュフロー(以下CF)に関しては、営業CF、投資CF、財務CFの3種類がある。財務が好調な企業では、営業CFがプラス(手元にキャッシュが手元にある)、投資CFがマイナス(設備投資に積極的)、財務CFがマイナス(借り入れを返済している)という状態になる(例外的に不動産企業などは営業がマイナスとなることが多い)。

通常、営業CFがマイナスであることはそれほど好ましい状態とは言えない。手元に資金がない状態では資金がショートしてしまうケースもあるからだ。

2の利益剰余金や有利子負債の多さもチェックだ。利益剰余金は、文字通り企業が生み出した利益をプールしたもの、有利子負債は利子付きで返却する必要のある借金である。好ましい状態は利益剰余金が多く、有利子負債が少ない状態だといえる。

■(3)企業の株価を動かす主体を把握するために

四季報には「株主」の項目がある。ここには大量にその企業の株式を持つ個人投資家もしくは法人の名が記載される。

法人は信託銀行や外資系企業、投信などが名を連ねることが多く、法人がグループ企業の場合には株式の持ち合いのためグループトップ企業名が大株主に入っていることも多い。個人の場合には、その企業の創業家一族の名が入っていることが多い(規模が小さい同族企業に特に多い)。

またその下には外国、浮動株、投信、特定株の4種類のジャンルで持ち主の割合が記載される。自分が目をつけた企業が、現在どのような株主構成になっているのかを把握しておくことは大変重要だ。

■外国比率割合が高い場合 業績動向によって株価が大きく触れる

例えば、外国比率の割合が高ければ、業績動向によって株価は大きくふれること場合が多い。企業業績の先行きが明るい場合積極的に買い増しを行う一方で、業績が下がると容赦なく売りを浴びせる傾向がある外国人投資家の割合は特に要注意だ。

逆に外国比率や投信が低く、特定株比率が高いと底堅い動きをする傾向がある。企業の株価を動かすのは結局、大口の株主である場合が多いためしっかりと目を通しておこう。

■(4)株価見通しの把握 枠外「大幅強気」銘柄に注目

銘柄の見通しと企業の最近の動向がコメントで記載されている。その中でも注目したいのが、四季報記者がつけるその企業に対する見通しだ。

まずコメント欄初めに「【】」で付されている箇所は必ず目を通しておきたい。例えば、「【絶好調】【倍増益】」のような非常にポジティブなものから、「【一転減益】【不透明】」のようなネガティブなものまでその種類は様々だ。銘柄選定の際にはポジティブな見出しのものを選ぶように心がけると良い。

さらに四季報記者の見通しとして、枠外に大幅強気、強気、弱気、大幅弱気の4種類の見通しが付されていることがあるのだが、これは会社予想に対する四季報記者の見通しを示すものだ。必ず目を通し、特に「大幅強気」の銘柄は初めに選定しておきたい。

■(5)その他 「株式分割癖」のある企業の見つけ方

株式にはそれぞれにイベントがある。例えば、株式分割をしたことのある企業であれば(分)という文字とともに分割した際の比率が記載されている。株式分割をすると株価の流動性が高まり株価が上がる傾向があるため、分割癖のある企業をあらかじめ見つけておくと、将来の分割も期待しやすくなる。

また株主優待制度を実施している企業には、優待という文字が記載されている。四季報の巻末には優待実施企業の優待一覧が載っているので気になる企業であれば要チェックしておこう。優待目的の買いによる上昇も期待されるからだ。

以上、上記5つのポイントがすこしでも銘柄選択のお役に立てれば幸いである。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学を卒業後、証券会社において証券ディーリング業務を経験。2級ファイナンシャルプランナー。ヤフーファイナンスの「投資の達人」においてコラムニストとしても活動。2015年には年間で「ベストパフォーマー賞」「勝率賞」において同時受賞。ネットマネーや日経マネーと言った経済雑誌での執筆活動も行う。個人ブログ「インカムライフ.com」を運営。

最終更新:8/6(土) 10:40

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