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拠点整備し段階的解除 帰還困難区域

福島民報 8月6日(土)9時24分配信

 自民、公明両党の東日本大震災復興加速化本部は東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域について、区域再編は行わずに居住可能な復興拠点を整備した所から部分的に解除するよう政府に求める方針を固めた。5日、関係7市町村に素案を示した。復興拠点の整備計画は各市町村と福島県が協議して策定し、国が認定する。国は法的に措置し、必要な予算を担保する。
 放射線量が年間50ミリシーベルトを超える帰還困難区域(対象約9千世帯、約2万4000人)は、福島第一原発が立地する大熊、双葉両町に加え、南相馬、富岡、浪江、葛尾、飯舘の計7市町村にあり、立ち入りが原則禁止されている。
 同区域内は放射線量が極端に高い地域と、放射性物質の自然減衰などで比較的低い地域が混在している。このため、両党は、区域全域の復興を同時に進めるのは困難と判断。区域の再編ではなく、生活環境が整った地域から段階的に解除を目指すことにした。
 素案では、住民や作業員が居住できる地点を「復興拠点」として整備し、5年後の平成33年までをめどに避難指示を解除するとした。拠点の範囲は各市町村の実情に応じて設定する。居住に必要な除染やインフラ整備を一体的に実施するとともに、各地域を結ぶ6号国道沿いなど主要道路の除染や整備も進める。整備がおおむねできた段階で避難指示を解除する。
 復興拠点に位置付けられない地域は、放射線量の低下状況や復興の進捗(しんちょく)を踏まえて在り方を検討する。両党は復興拠点を順次広げ、最終的には市町村全体の再生につなげたい考えだ。
 両党は8月下旬にも復興に向けた第6次提言を取りまとめ、安倍晋三首相に提出する。提言を受けて政府は、法的に措置した上で、復興拠点整備に必要な費用を29年度予算に盛り込み、同年度から除染やインフラ整備を本格化させる方針。
 5日、福島市内で会見した吉田栄光自民党県連幹事長(県議、双葉郡)は「避難住民が生活を再建する上で、5年という一定の方向性が示されたことで安心できる部分がある」とした上で、地元の意向が第6次提言に十分に反映されるよう、働き掛けていく考えを強調した。

福島民報社

最終更新:8月6日(土)10時17分

福島民報