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放送中止のKBS「勲章」シリーズ、「ニュース打破」で完全復活

ハンギョレ新聞 8月6日(土)13時33分配信

KBS探査報道チームが企画、一部だけ放映 製作過程で放送中止、製作自律性侵害問題が起き チェ・ムンホ記者が「ニュース打破」に転じ新規推進

親日附逆者200人への叙勲内訳400件を明らかに
根本的な主題意識は「独立運動、民主理念」
「勲章と権力」4部作を相次ぎ放送

 放送中止、製作自律性侵害が問題になった後、当初の企画の一部だけが放送されたKBS(韓国放送)の「勲章」が、非営利インターネットメディアの「ニュース打破(タパ)」で完全復活し放送される。

 ニュース打破は先月28日に「勲章と権力」4部作の第1部「“民主”勲章がない国」、4日には第2部「初公開、大韓民国勲章を受けた親日附逆(反民族的な親日)派」(親日と勲章)をインターネット上に送りだした。11日に公開される第3部に続き、18日に最終の「勲章、政権の修辞学」(仮題)でシリーズをすべて終える予定だ。基礎資料は大韓民国政府が過去70年余の間に執行した72万件余の叙勲内訳で、これを通じて韓国現代史の大きな流れを読むという趣旨だ。

 当初、行政自治部が公開しなかった叙勲内訳を、訴訟まで行って受け取ったのはKBSの探査報道チームだった。2015年に66万件余を受け取り、抜けていた情報をさらに捜し出し全体で72万件余の叙勲内訳を確保した。KBSはこれを基に昨年6~7月頃に「スパイと勲章」、「親日と勲章」2部作を放送する予定だった。しかし放送日が延ばされ続け、製作スタッフがデスクの一方的な指示に反発するなど、放送中止、製作自律性侵害の問題が起きた。今年2月、製作スタッフがデスクの指示を受け入れ「スパイと勲章」を「勲章」という包括的なタイトルに直して時事企画番組の「窓」でかろうじて放送されたが、「親日と勲章」は製作が中断されたまま電波には乗れなかった。

 そんな中で製作スタッフのひとりだったチェ・ムンホ記者が、今年2月にニュース打破に転職し勲章シリーズの企画を再開した。ニュース打破はシリーズを予告する「プロローグ」映像に「KBSがかけたかんぬき、ニュース打破が開けた」というタイトルを付けた。ニュース打破の主要焦点も、KBSでは扱えなかった「親日と勲章」に合わされている。これまで親日附逆人士に対する叙勲は人物毎に少しずつは知らされていたが、全体の規模が明らかになったのは今回が初めてだ。

 ニュース打破は、身元が正確に確認されなかった6000人余を新たに調査し、民族問題研究所との共同作業を通じて220人の親日附逆人士が解放後に大韓民国政府から400件の勲章を受け取っていた事実を確認した。親日附逆人士の墓を訪ねて墓碑の内容を逐一確認し、人事記録など各種資料を発掘したという。この過程で「親日警察」の代名詞に挙げられる盧徳述(ノドクスル、1899~1968)が李承晩(イスンマン)政権時に3件の勲章を受け取っていた事実も初めて明らかにした。歴代政権別に見れば、李承晩、朴正煕(パクチョンヒ)政権が親日附逆人士に集中的に勲褒章を授与した。合計400件のうち、朴正煕政権が206件、李承晩政権が162件だ。職業別では軍人が180件で圧倒的に多く、文化芸術66件、官僚42件などと現れた。

 1部「“民主”勲章がない国」は「大韓民国の叙勲が独裁には寛大で、民主には吝嗇」だった姿を明らかにした。軍事クーデターで執権した朴正煕は、何と14個もの勲褒章を受け、自らに与えたものもあった。彼は5・16クーデター、三選改憲など独裁の基礎を整えるのに寄与した高位職にもまとめて勲褒章を与えた。12・12軍事反乱で執権した全斗煥(チョンドファン)などの新軍部も、自らに大挙して勲褒章を下したが、そこには光州(クァンジュ)民主化運動を鎮圧した指揮官も含まれていた。ニュース打破はその一方で、「民主主義に寄与した功労」で授与された叙勲は殆どなく、しかも李承晩政権時期に限定されているという点を強調した。李韓烈(イハニョル)、朴鍾哲(パクジョンチョル)のような民主主義のために命まで失った人々はまだ叙勲対象になっていない。

 KBSで放送された「勲章」と、ニュース打破の勲章シリーズの根本的な主題意識は同一だ。「大韓民国の勲章の歴史は、独立運動や民主理念のような憲法精神をまともに実現しているか」ということだ。しかしKBSの「勲章」を見れば、「親日」(独立運動)と「独裁」(民主理念)に関連の深い李承晩と朴正煕の政権に関連した内容はほとんど出てこない。チェ・ムンホ記者はハンギョレの電話インタビューに「KBSでは意欲すら出せなかった主題を、ニュース打破に来たおかげでさらに明確に表わせた」と話した。また「KBS探査報道チームの規模が縮小し、地位がますます低下している。製作スタッフの自律と意志が具現されるか心配」と付け加えた。

チェ・ウォンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月6日(土)13時33分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。