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リオ五輪・開幕記念! オリンピックにまつわる映画の多彩な切り口

クランクイン! 8月6日(土)11時0分配信

 日本時間8月6日、リオデジャネイロ・オリンピックが開幕した。治安の悪さやジカ熱、施設の不備など、ネガティブな話題が先行し、イマイチ盛り上がりに欠けるところは否めないが、選手団や観客の安全をしっかりと確保し、世界中が熱狂する最高にハッピーな大会になることを心から願いたい。そんなワケで今回は、オリンピックにまつわる映画を紹介しよう。

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 オリンピック映画といえば、まず頭に浮かぶのは巨匠・市川崑が総監督を務めた長編記録映画の金字塔『東京オリンピック』(65)。ドキュメンタリーにも関わらず脚本家が存在し、詩人の谷川俊太郎らもそこに名を連ねた異色作。超望遠レンズをはじめ複数のカメラを使い、選手たちの心情表現を重視した演出は、「記録か、芸術か」の論争を巻き起こすほど話題となった。2020年、再び東京オリンピックが開催されるが、パート2の企画があるとしたら、監督は誰がふさわしい?そんなことに思いを巡らせるのもまた楽しい。

 ライバル関係を軸にした物語もまた、オリンピック映画の醍醐味の一つ。第54回アカデミー賞で作品賞をはじめ4部門を獲得した『炎のランナー』(82)は、その最高峰といえるだろう。ギリシャの音楽家ヴァンゲリスが奏でる名曲に乗せて、真のイギリス人になるため勝利に執着するユダヤ系青年と、神のために走る若き牧師という対照的な2人の生き様が感動を呼んだ。

 ライバルがいないどころか、「オリンピックに出るだと?アホか!」という逆境から夢を実現する映画も忘れちゃいけない。『クール・ランニング』(94)はその代表作。雪とはまったく縁のないジャマイカ人がボブスレーに挑戦し、冬季オリンピック(カナダ・カルガリー大会)に出るという破天荒な実話だが、そこにフィクションの要素を盛り込むことで、最高にハッピーでドラマチックな娯楽作に仕上がった。


 ガツっとシリアスに。国を背負っての大会であることから、戦争やテロによって開催地に危険が及んだり、選手やそれを取り巻くスタッフ、家族、ひいては国民全体が翻弄されるという悲しい現実もオリンピックに見る側面だ。スティーヴン・スピルバーグ監督作『ミュンヘン』(06)は、1972年、ドイツ・ミュンヘン大会で起きたパレスチナ武装組織「黒い九月」によるアスリート人質・殺害事件の真相に肉迫し、昨年、日本軍の描写で論争を巻き起こしたアンジェリーナ・ジョリー監督作『不屈の男 アンブロークン』(16)では、陸上5000m走の元アメリカ代表選手が過酷な捕虜生活を文字通り不屈の精神で克服する姿が描かれた。

 そして、『栄光のランナー/1936ベルリン』という映画が8月11日に公開される。1つの大会で4つの金メダルを獲得する快挙を成し遂げた黒人選手ジェシー・オーエンスに焦点を当てた感動作。根深い人種差別の残る第二次大戦前最後のベルリンオリンピック(後に“ヒトラーのオリンピック”と呼ばれる)をめぐり、様々な人間の思惑が渦巻く中、オーエンス選手が偉大な記録を打ち立てた激動の2年間を描いている。メガホンを取ったのは『プレデター2』『リーピング』のスティーヴン・ホプキンス。

 オリンピックにまつわる映画といっても、実に多彩な切り口がある。ここに挙げた作品はほんの一例だが、これを機会にオリンピックの歴史やアスリート伝説、さらにはオリンピックを巡る論争や事件など、勝負の裏側にある様々なドラマを映像でひも解いてみてはいかがだろう。

最終更新:8月6日(土)11時0分

クランクイン!

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。