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急増するネパール人 沖縄に来た理由(1) 「日本は素晴らしい国」 夢を追い勉学とバイトの日々

沖縄タイムス 8月6日(土)16時10分配信

 数年前から、沖縄の市街地で自転車に乗る外国人を目にする機会が増えた。記念写真を撮っている台湾や中国からの外国人観光客とは違う。仲間で集まって談笑する光景や、コンビニで働く姿も見かける。

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 彼らは、沖縄から直線距離で約4300㎞、飛行機を乗り継いで、10時間以上かかるネパール共和国からやって来た。2015年、沖縄の外国人労働者(アルバイトを含む)で断トツに多い最多の約3割をネパール人が占める(沖縄労働局調べ)。

 遠く離れたネパールから、なぜ小さな沖縄へ来たのだろうか。母国を飛び出し、その先に見据える「夢」と日本で学ぶ目的とは?  (デジタル部・與那覇里子、ライター・大橋弘基)

■海に引かれて沖縄へ

 「いらっしゃいませー」

 那覇市のドラッグイレブン国際通り店に入ると、チャウラガイシ・キリシュナさん(25)の大きな声が響く。レジでの接客、外国人観光客への英語対応、飲み物の補充などが担当で、軽快に店内を走り回る。

 キリシュナさんはネパールの大学を卒業後、留学コンサルタントを介して2013年に沖縄へ来た。日本の豊かな経済や文化にあこがれ、山に囲まれた母国にはない海のある沖縄を選んだ。沖縄の語学学校で日本語を学び、現在は専門学校で「国際観光ビジネス」を学んでいる。勉強の傍ら、週に6日4時間、アルバイトをしている。

 「日本人は親切で、接客やあいさつも素晴らしい。ネパールではここまであいさつはしないし、スマイルも少ない」と日本の魅力を語る。分からないことがあれば、先輩に聞き、仕事以外の時間にも自ら勉強に励む。「ビジネスマナーや日本の接客への考え方を学べる。不安なことはない。頑張れば何でもできる」とやる気は大きい。店長の堀江紘一さんは「人一倍、意欲が高い。従業員の中でも一番あいさつができて、真面目に働いてくれる」と高く評価している。

 なぜ、ドラッグイレブンでアルバイトをしようと思ったのか。

 「福岡に留学しているネパールの友人に、ドラッグイレブンは話し方や仕事への考え方が良くて、仕事を丁寧に教えてくれると勧められた。アルバイトをするなら、ドラッグイレブンだと決めていた」という。ネパールの家族が薬や雑貨などを扱う会社を営んでいることも、大きな動機になった。思い入れは強く、国際通り店のオープニングスタッフとして採用され、働いている。

 キリシュナさんは今後、沖縄での大学進学も見据えている。「将来は日本でビジネスがしたい。大学でもっと勉強して、起業したい」。アルバイトと学校と家の往復で、生活のほとんどを勉強に費やしている。毎日が、将来につながる大切な準備期間だ。

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最終更新:8月8日(月)14時50分

沖縄タイムス