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「敬意と感謝」の野球貫く 甲子園・星稜ナイン

北國新聞社 8月6日(土)3時15分配信

 第98回全国高校野球選手権で市和歌山と対戦する星稜は5日、右腕エースを想定した打撃中心の練習に励んだ。舞台を甲子園に移したナインは「敬意と感謝」の心構えで伝統の星稜野球を貫く思いを新たにした。2年生で4番を担う寺西建は「ありがとうの気持ちを大切に、自分のプレーをしたい」と静かに闘志を燃やした。

 星稜ナインは、大阪府四條畷市の太成学院大高グラウンドなど2カ所で約5時間半の練習に汗を流した。「仮想・赤羽」を相手に快音を連発した寺西は練習後、打撃投手に率先して「ありがとう」と声を掛けた。感謝を示す姿勢には、石川大会での反省がある。

 「相手に失礼なプレーばっかり。あれは星稜の野球じゃない」。粘りの逆転で石川大会決勝を制した夜、選手や保護者ら約100人が集まって開かれた祝勝会に、山下智茂名誉監督の厳しい叱責(しっせき)の声が響いた。

 スタンドを満員に埋めた一戦では、星稜の打者が高々とバットを放り投げる姿や、塁を回る選手の派手なガッツポーズが目立った。名指しではなかったものの、寺西は「自分だと思った」と反省した。

 山下名誉監督の心中には24年前、明徳義塾(高知)戦で全打席を敬遠されてもバットを静かに置いて進塁した松井秀喜さんの姿がある。「野球でマナーは何より大事。応援されるような野球でないと。あいつ(寺西)はそういう意味でもまだまだ三流」と手厳しい。それでも、林和成監督は「寺西は投打ともにチームの柱」と期待を寄せる。「4番として相手を一発で仕留める。その前にマナーに気を付けたい」と寺西。相手校への敬意と感謝を重んじた星稜野球に立ち返り、大舞台での活躍を誓った。

北國新聞社

最終更新:8月6日(土)3時15分

北國新聞社