ここから本文です

近藤&高藤の銅メダル会場に見えた日本柔道復活の兆し?!

THE PAGE 8/7(日) 12:00配信

 リオジャネイロ五輪における日本選手団のメダル第1号は、やはり柔道女子48kg級の近藤亜美(21、三井住友海上)だった。

 しかし、その色は柔道家として当然の目標にしてきた金ではなく、銅ーー。

「ほんとに悔しいです。オリンピックは、(他の大会と違って)選手が目の色を変えて戦ってくる。銅メダルは……あまりうれしくない」

 2回戦から登場した近藤の相手は、エドナ・カリージョ(メキシコ)。当初、マークしていたトルコ人選手がカリージョに敗れ、予期していなかった選手の勝ち上がりに試合序盤の近藤は動きが固かった。それでも試合終盤、得意の寝業に持ち込み、抑え込むと、相手は戦意を失った。

 準々決勝は強化が著しいモンゴルからカザフスタンに国籍を変更して五輪に臨んできたオトゴンツェツェグ・ガルバドラフが相手。近藤は先に裏投げで「技あり」を奪われてしまう。しかし、残り時間が1分を切ったところで、内股から寝業に移行し、横四方固めで「一本」。大逆転で予選ラウンドを勝ち抜いた。

 一度、窮地を経験した選手が、その次の試合以降に調子を取り戻して波に乗るようなことはスポーツの世界ではよく起こることだ。近藤の場合も、優勝候補と目されていた選手の敗退が相次いだこともあり、金メダルに向けて舞台は整っていた。

 ところが、準決勝に落とし穴が待っていた。昨年の世界選手権を制しているベテランのパウラ・パレト(アルゼンチン)は、北京五輪から活躍(銅メダル)し、百戦錬磨のベテランである。スピードがあって受けも強い近藤なら与しやすい相手だろう。パレトは背負い投げ一辺倒で単調な柔道をするが、その背負い投げで近藤の身体が宙を舞う。試合序盤に失った「技あり」ポイントを、最後まで取り返せなかった。

「(投げられた場面は場外を気にした?)気を抜いたわけではないです。パレット選手の背負い投げが優れていたとしか言えない」

 敗れた瞬間、大粒の涙が頬を伝う。コーチ席に座った所属先の先輩である上野雅恵に肩を抱かれ、控え室に戻っていく。ショックが大きく、近藤は呆然となっていた。銅メダルがかかる順位決定戦までは中2試合。時間にしてせいぜい15分である。その時、パレトのコーチが近藤に歩み寄ってきた。

「『メダルがあるのとないのとではまったく違うから、獲りにいかなきゃダメよ』とわざわざ言いにきてくれて。しっかりやらなきゃ、と思いました」

 気を取り直した近藤は13年リオ世界選手権を制したウランツェツェグ・ムンフバット(モンゴル)に残り0秒となって有効を奪い、銅メダルに輝いた。

 48kg級は女子柔道の看板階級で、シドニーとアテネで金メダルを獲得した谷亮子だけでなく、2番手、3番手の選手も世界女王に匹敵するような実力を誇ってきた。しかし、北京から3大会連続で金メダルに届かなかった。
「48kg級は日本がずっと先頭を走ってきたんですけど、見てもらったらわかるように、日本はまだ3番手。4年間、しっかり練習を積んで、ひと皮ふた皮むけて東京に臨みたい」
   

1/2ページ

最終更新:8/11(木) 7:51

THE PAGE

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

失うことで不完全さの中に美を見出した芸術家
画家のアリッサ・モンクスは、未知のもの、予想しえないもの、そして酷いものにでさえ、美とインスピレーションを見出します。彼女は詩的で個人的な語りで、自身が芸術家として、そして人間として成長する中で、人生、絵の具、キャンバスがどう関わりあってきたかを描きます。 [new]