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「夏場の閑散相場」で利益を狙いやすい3つの局面

ZUU online 8月7日(日)16時10分配信

アメリカでは「セルインメイ(5月に株を売れ)」と言う相場格言がある。これは5月に株を売却してクリスマスラリーの少し前から株を買い始める方がパフォーマンスが良くなることを示す最も典型的なものだ。

これは日本市場でも良く言われることだが、夏場から秋口(6月から10月)にかけては相場が閑散期に入りダレやすい。新年度入りまでの株式市場の緊張感がほどける上、夏場は外国人投資家が休み(欧米人の長期バカンスや中東のラマダンなど)になったり、日本ではお盆があったりと市場が休みがちになる要素が揃っていることによる。

市場が休みの時には、株式は売られることはあっても積極的に上値を買いにいくことは少ないため下手に手を出さないほうが良いというのは市場関係者の意見として一致しているところだ。

ただ、それでも株式市場は動いているし、個人投資家という特性を活かして何かしら利益を得るための方法があってもいいはずである。

ここでは夏場の閑散期でも個人投資家が利益を狙いやすい局面を3つほどご紹介する。

■1.資金が一気に集まるIPO銘柄を利用する

閑散期でも資金が集まるイベントの一つがこのIPOだ。特にここ数年は、アベノミクスの影響からか上場をする企業が多く、IPOは一つの投資ジャンルとして確立されつつある。

このIPO投資が閑散期に有利な理由の一つとしては、IPO銘柄が相場の上下に左右されずに独自の動きをすることによる。事実、今年の相場の暴落時にもIPOで上場したばかりの銘柄の幾つかは高値を更新し続けて、個人投資家に大きな利益をもたらした。

ただ、IPOは公募の段階で抽選に当たらないと大きな利益を得ることはできないと一般に思われている。確かに抽選で獲得できれば高確率で利益が出るが、実際の所、抽選にはあたりにくいという面が欠点だ。

そこで上場後に初値がついた後に大きく上昇する銘柄をねらう投資方法が存在する。これまでも上場した後、株価を倍以上に膨らませた銘柄がたくさんあるのだ。そしてそのような銘柄は下記の特長を持つのでおぼえておこう。

(1)東証マザーズへの上場
(2)人気業種であること(クラウド系・民泊・ゲームなどのテーマ)
(3)VC(ベンチャーキャピタル保有比率が少ない)

上記のような銘柄を狙うと株価は大きく上げやすい。ただし、初値が高すぎてしまうと一旦は利益確定の売りに押されてしまうこともあるため、値動きが落ち着いてから購入してもよいだろう。

■2.株主優待銘柄の値動きを利用する

個人投資家にとって最も手がけやすい投資が株主優待投資だ。すでにテレビや雑誌等複数のメディアで紹介され優待投資を始めている人も多いのではないだろうか。

この優待投資だが、実は値動きに一定の特徴があることがわかっている。それは、優待の権利確定に向けて株価が徐々に上昇してくというものだ。もちろん全てがそのような動きをするわけではないが、一定の人気優待株は確かに権利確定向け株価を上昇させる。

つまり半年から数か月程度前にその銘柄を購入しておくと、権利月までには株価の上昇分を利益として得られることがあるのだ。

ただこの投資には大きな注意点がある。それは魅力的な優待があったとしても、業績が伴っていない銘柄には投資をすることを控えなければならないというものだ。

実際、業績の良くない企業は急に優待を改悪したり、最悪の場合優待廃止にしたりする。これまで優待目的に買っていた投資家は、その銘柄に投資をする理由がなくなることから売りに走り、大幅下落をしてしまうことがあるのだ。

実際今年に起きた実例としてハーバー研究所 <4925> 、ヴィレッジヴァンガード <2769> の例を上げてみよう。

ハーバーもヴィレッジも1万円分以上の金額の優待券をもらえ制限なしに利用できるという使い勝手の良いものが、両社ともに「2000円お買い上げごとに1000円分の優待を使用可」に変更(改悪)されてしまった。つまり優待を使い切るためには優待金額と同程度の金額を最低でも支払う必要があるのだ。

これを受けてハーバーは数日間で25%程度の株価下落、ヴィレッジヴァンガードに至っては発表翌日はストップ安を付けるなど失望売りに見舞われることになった。

優待銘柄の値動きは激しいものではなく初心者向きだと良く言われるが、上記のような優待改悪による暴落があることを考えると、業績が良くまだそれほど多くの投資家に買われていない優待銘柄を買うべきだということはおぼえておこう。

■3.暴落時の逆張りを利用する

暴落時に株式を仕込めるように待機することも投資法の一つだ。商いが薄くなるため、特に夏場は急落することも多く、業績の良い株式や高配当・高利回り優待銘柄が安く買えることがある。株価は全体的に年末に向けて上げていくというアノマリー(傾向)があるので、夏場の閑散期で安く拾えるのであればできるだけ良い銘柄をタイミングよく仕込みたいところだ。

参考に株価が暴落した時に逆張りで株価を仕込むための指標を下記に記しておく。いずれも過去の傾向として機能したものだ。

(1)信用評価損益率(買い方の率がマイナス15%より下、最近ではマイナス20%)
(3)日経平均株価の25日平均乖離率がマイナス8%からマイナス10%程度

上記2つのシグナルが同時に点滅するほど全体相場が下げた時には日頃から狙っている銘柄に買い参入するのも一つの手だ。注意したいことは、リーマンショッククラスの市場大暴落では上記のような指標は効かない場合もある。十分に気をつけて使用していただきたい。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学を卒業後、証券会社において証券ディーリング業務を経験。2級ファイナンシャルプランナー。ヤフーファイナンスの「投資の達人」においてコラムニストとしても活動。2015年には年間で「ベストパフォーマー賞」「勝率賞」において同時受賞。ネットマネーや日経マネーと言った経済雑誌での執筆活動も行う。個人ブログ「インカムライフ.com」を運営。

最終更新:8月7日(日)16時10分

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ハーバー研究所4925
3185円、前日比-10円 - 9月30日 10時42分

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