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投資だって、あなたらしく。「相場の神様」に愛される方法

ZUU online 8/7(日) 18:10配信

「投資を極めると、悟りを開くような感覚になる」。そんな話を聞いたことがありますが、果たして、実際のところはどうなのでしょうか。

私は金融機関でお客様の資金をお預かりし、運用する立場にあります。また、個人でも25年以上投資を行っています。投資信託や個別株の取引から、先物取引、外国為替証拠金取引(FX)、商品先物取引まで、幅広い分野の投資を手掛けています。

そんな私の意見では、「投資を極めると、悟りを開くような感覚になる」というのはある面では正解であり、また、ある面では不正解です。

投資をはじめたばかりの人がもっと投資を楽しめるように、また、これからお金のことを勉強しようと思っている人がいつか迷ったときにこのことを思い出して少しでも前向きになれるように、今回は投資家と悟りの関係、そして「相場の神様」のお話をしたいと思います。

■投資をする瞬間、どんな人でも「迷い」があるものです

まず、投資家の心理として、基本的には何かに投資をする瞬間は、大きなプレッシャーを感じるものです。どんなに考え抜いて下した結論であっても、「本当にこれでよいのだろうか」という迷いがないときはありません。

「もし、この瞬間に新たなニュースが出てきて、マーケットが大きく動いたらどうしよう」と不安になるときもあります。お客様の資金を運用しているなら、なおさらプレッシャーは大きくなります。

■投資をした後の心理

注文を実行し、約定した後もしばらくは相場の動きから目が離せません。すぐに自分の思い通りに相場が動いたときには、まさに「悟りを開いたような感覚」を味わうこともあるでしょう。

けれども、相場はいつも自分に都合よく動いてくれるわけではありません。ときには逆方向へ動くこともありますし、むしろ、その方が多いかもしれません。

注文をした後には、もはやできることは何もありません。にもかかわらず、パソコンのディスプレーに表示される値動きを、祈るような気持ちで見つめてしまう……。そして、ときにはわざと席を離れ、次に見たときには、自分に都合がいいように相場が動いてくれていることを祈ったりするのです。

うまくいかなかったときのストレスは言うまでもありませんが、うまくけばいったで、「眠っている間に外国でテロや事件が起こったらどうしよう」などと考えてしまいます。

こんなことを繰り返し、ようやく利益を確定できたときというのは、全身から力が抜けていくような感覚を覚えます。悟りを開くというよりも、「ああ、終わった……」と、マラソンを走り終えたときの気分に似ているかもしれません(私はマラソンとは無縁ですが)。

■投資とは欲望、恐怖との戦い

投資とは欲望や恐怖との戦いであり、精神的にも肉体的にも相当の疲労感が伴います。たとえ投資経験が10年、20年とあったとしても、そして、損をしようが利益を出そうが、それは変わりません。むしろ、投資経験が長くなるにつれ、恐怖心が勝るようになってきたように感じます。

それでも、私は投資をやめることができません。仕事だから仕方がないのではなく、プライベートでも投資はやめられないでしょう。

■投資家が悟りを開く瞬間

「相場」には、人を引きつける不思議な魅力があります。自分の思い通りに相場が動いたとき、多くの人は「悟りを開いた」と感じるのではないでしょうか。その感覚を忘れることができないのです。

相場は、政治、経済、自然現象など、この世のありとあらゆる事象を織り込んで動きます。自分の想像通りに相場が動くことは、それら全てを自分が支配しているかのような気になるのも事実。それが悟りを開くという感覚なのです。

■「相場の神様」はこんな投資家がお好き

相場とは不思議なものです。悟りを開いたと思った瞬間、次の壁があなたの前に立ちはだかります。巨額の利益を得たはずなのに相場から消えていった投資家を、私はたくさん見てきました。相場で勝ち続け、生き残ることはとても難しいことなのです。

私には、相場に“神様”がいるように思えてなりません。そして、どうやら相場の神様は謙虚な投資家がお好きなようです。

■おごらず、虚勢を張らず、謙虚な気持ちで

利益確定した後も株価が上昇し続けるのを見て、悔しがった経験は多くの人にあるでしょう。自分の力を過信して、悟りを開いたなどと確信した気持ちになってしまったら、次の瞬間には地獄を見る。私は相場でこんな経験を何度もしてきました。

「自分は利益を出せた。自分が売った株を買ってくれた人も利益が出せた」

相場の神様は、そう考えることができる謙虚な投資家が好きなのです。おごらず、虚勢を張らず、謙虚な気持ちで相場に向き合うこと。それができる投資家は、きっと相場の神様に愛されるはずです。

■本来、投資は楽しいものです

本来、投資は楽しいものです。それを一人でも多くの人に知っていただきたいとも思っています。

ちょっと非科学的な話ですが、相場の神様の存在を頭の片隅にとめておいてください。きっと、いつもよりも投資を“楽しむ”ことができることでしょう。

高村 駿(コウムラ シュン)
銀行員として営業統括部門の責任者として経験を積む。 資産運用、税務、財務など幅広い分野の経験、知識を活かし、現在は富裕層を対象に資産運用、コンサルティング業務を行う専門部署で活躍。 豊富な実務経験を活かし現在はフリーのライターとしても活動中。

(提供:DAILY ANDS)

最終更新:8/7(日) 18:10

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