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佐藤希望快進撃「ママかっこいい」 家族や市民大声援、逆転勝利に感涙

福井新聞ONLINE 8月7日(日)17時55分配信

 リオデジャネイロ五輪フェンシング女子エペ個人、佐藤希望選手(30)の地元福井県越前市では6日夜、パブリックビューイング(PV)が開かれ、200人余りが声援を送った。佐藤選手は前回果たせなかった1勝を挙げると、続く2回戦でも世界3位の強豪を延長戦の末に撃破。「母は強し」「ママかっこいい」「地域の希望だ」。家族や住民たちは手を握り、抱き合って快進撃を喜んだ。

 PVは市が主催した。会場の同市国高1丁目の式部ふれあい館に大型スクリーンを掲げ、インターネット配信されるNHKのライブ映像を流した。最前列には夫の充さん(40)、長男の匠ちゃん(3)、母の中野雅代さん(58)ら家族が陣取った。

 午後9時。佐藤選手が1回戦に登場し、その姿がスクリーンに映し出されると、会場からは「のぞみ」コールが起こった。試合はメキシコの選手を相手に一時は4ポイント差を付けられる苦しい展開。しかし、劣勢で応援の声はさらに大きくなった。

 残り2分を切り、佐藤選手はその声に後押しされるように次々とポイントを奪う。うんうんとうなずく雅代さん。ついに追い付くと匠ちゃんは小さい手を握り、ママばりのガッツポーズ。結果は15―12の大逆転勝利。「ママかっこいい」。匠ちゃんはジャンプを繰り返し、喜びを表した。

 2回戦は世界3位のロシアの選手と対戦した。強豪相手に一歩も引かず、14―14で延長戦に突入。決勝ポイントが入ると「よっしゃー」。会場の盛り上がりはピークに達した。充さんは「泣くほどうれしい。というか、泣きました」と感涙し「強豪選手に勝った流れに乗ってほしい」。雅代さんは「前回と違う。絶対にあきらめない。母は強しですね」と興奮を隠し切れない様子だった。

 武生商業高フェンシング部OB、OGも集結。同学年だった田端洋平さん(30)=同県鯖江市=は「1回戦後半からが、いつも見てきた中野(佐藤選手の旧姓)の姿。決勝まで行ってくれ」とエール。一緒に国体にも出場した笛吹祥恵さん(33)=同県南越前町=は「感無量です。武商魂を見せてくれた」と目を潤ませた。

 PVには、園児からお年寄りまで幅広い年代が駆けつけた。佐藤選手が生まれ育った国高地区の住民らでつくる「励ます会」の児玉嘉道会長(73)は「名前の通り、地域の希望です」と目を細めた。

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 佐藤は準々決勝で、優勝したハンガリー選手に敗れ8位だった。

福井新聞社

最終更新:8月7日(日)17時55分

福井新聞ONLINE