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事件防げず「申し訳ありません」 家族説明会で園側が謝罪

カナロコ by 神奈川新聞 8月7日(日)8時3分配信

 相模原市緑区の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が刺殺され27人が重軽傷を負った事件を受け、施設を運営する社会福祉法人「かながわ共同会」が6日、事件後初めての家族説明会を同園で開いた。園側は「事件を防ぐことができず、申し訳ありません」と謝罪。参加者からは事件を防げなかった点を疑問視する意見などがあったが、多くの家族から園の再生を願う声が相次いだ。

 説明会は非公開で実施。やまゆり園の家族会「みどり会」などによると、遺族を含む約300人が参加し、関係者らが涙を流しながら話す場面もあった。

 冒頭で米山勝彦理事長が多くの犠牲者が出たことを謝罪、事件後の経過とともに、園で生活を続けている92人の一部を一時的に別施設へ移すことを検討していると説明した。今後、家族の理解を得ながら個別に受け入れ先の調整を進めるという。

 説明会終了後に家族会が発表したコメントなどによると、参加者からは「的確な情報がほしかった」「個人情報がどうして漏れているのか」といった意見のほか、説明会の開催が遅いことへの不満もあった。

 また、殺人容疑などで送検された容疑者(26)が「犯行予告」ともとれる手紙を衆院議長公邸に届けていたことを踏まえ、「犯行をなぜ防げなかったのか」との指摘も。園側は「具体内容を知り得ていなかったので対応できなかった」と答えたという。

 ただ、多くの参加者が求めているのは園の再生で、ある参加者が「利用者の平常を一刻も早く取り戻してほしい。できることは何でも協力する」と発言すると、大きな拍手があった。

 会長はコメントで「未曽有の惨事に深い悲しみと無念さでいっぱいです。園での平常な生活を取り戻すための準備を懸命に進めていることを信じ、園の一刻も早い再生を祈念している」との考えを示した。

 説明会後、事件で重傷を負った男性の父親(72)は「今のところ施設を閉ざすつもりはないと聞きほっとした。園をわが家だと思い帰りたがっている息子に、『またやまゆり園で暮らせるよ』と報告したい」と語った。

最終更新:8月7日(日)8時3分

カナロコ by 神奈川新聞