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熱く、そして冷静に……岩波が誓う巻き返しへの思い「力になる時が絶対に来る」

SOCCER KING 8月7日(日)8時30分配信

 5失点を喫したリオデジャネイロ・オリンピック初戦のナイジェリア戦。ミスを連発し、自滅してしまったDFラインを、複雑な思いでベンチから見つめていた選手がいた。センターバックの岩波拓也(ヴィッセル神戸)だ。

「いきなり(ゴールを)入れられたことで少し慌ててしまいましたね。すぐに追いついたから、あそこで落ちつかせれば良かったけど、次のファーストプレーでまたやられてしまって、バタバタしたなっていう印象です。十分勝てる相手だったと思います。5失点は本当に簡単なミスから招いていたので、攻撃陣にとっては歯がゆかったと思うし、4点も取って勝てないのは、なかなかないと思う。初戦が一番大事というのは、みんな分かっていた中で5失点したのは、チームとして反省しないといけないと思います」

 なぜ、日本は5失点も喫してしまったのか――。一つひとつの失点について、ベンチから眺め、あるいは試合翌日のミーティング中に映像で確認し、岩波の中では分析が済んでいる。

「マークの受け渡しがあまりできていなかったし、監督は常々『ラインコントロールで牽制するように』と言っていますけど、それもあまりうまくいっていなかった印象です。実際、3失点目や4失点目は一人がラインを下げて、そこから一対一を仕掛けられていた。そういう場面ではコミュニケーションが必要だし、やられた時もみんな黙って、やられっぱなしだった。もう少し声を出す選手が必要かなと思いました」

 もともと、このチームのDFリーダーだった岩波は、U-17日本代表時代にもコンビを組んだDF植田直通(鹿島アントラーズ)とともに守備陣を引っ張ってきた。

 今年1月のアジア最終予選(AFC U-23選手権カタール2016)ではそこにDF奈良竜樹(川崎フロンターレ)が加わり、ハイレベルなポジション争いを続けてきたが、5月末のトゥーロン国際大会で左膝内側側副靭帯を損傷し、全治6週間と診断。7月13日の明治安田生命J1リーグで53日ぶりに実戦復帰を果たしたものの、リオデジャネイロ・オリンピック日本代表ではオーバーエイジのDF塩谷司(サンフレッチェ広島)にポジションを明け渡していた。アラカジュでの事前合宿で岩波は自身の置かれている状況について、こう語っていた。

「オーバーエイジが選ばれた時から、(センターバックの)一枠を使われることは分かっていた。でも、そこまで差はないと思っているし、負けるつもりもないので。18人に入っている以上、自分が力になるときが絶対に来ると思う。そこは気持ちを切らさずに、練習をこなしながらやっていくしかないです」

 攻撃陣は歯がゆかったと思う――。4点を奪った攻撃陣を気遣ってみせたが、岩波自身も歯がゆさを噛みしめていた。

「すごくピッチに立ちたかったし、“自分が立てば、あれほどやられなかったんじゃないか”という気持ちも少なからずある。そういう気持ちがなければダメだと思うし、そういう気持ちを持ち続けることが大事ですけど、実際に出番が来たときにきっちりやって、プレーで示したいという思いがあります。もったいない試合をしてしまったので、このまま終われば、絶対に後悔する。メダルを目標に掲げてきたと言うのは簡単ですけど、ピッチで結果を残せるように準備したいと思います」

 初戦から中2日でコロンビア戦を迎える日本。果たして、岩波に出場機会が訪れるのか。いつでもピッチに立って、DFラインをまとめる準備はすでに整っている。

文=飯尾篤史

SOCCER KING

最終更新:8月7日(日)8時36分

SOCCER KING

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。