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上海株 薄商いとなりやすく経済指標を睨みながらの展開か 香港市場は企業の決算発表に注目

ZUU online 8月8日(月)19時30分配信

■先週の中国株式市場

上海株 ほぼ横ばい PMI悪化も政策文書などを下支えに

◆先週の概況

先週の中国株式市場は高安まちまちでした。上海総合指数が週間で0.1%続落した一方、ハンセン指数が1.2%反発しました。

先週の上海総合指数は製造業PMIの悪化から売りが先行しましたが、不動産価格の上昇や中国国家発展改革委員会による政策文書などが好感され4日まで3日続伸しました。但し、中国人民銀行の資金吸収などもあって週末の5日に小幅に反落した上海総合指数は結局週間で0.1%安とほぼ横ばいで取引を終えています。

■香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

◆上昇

2016年1-6月期の決算が市場予想を上回ったことから外資系証券が投資判断を引き上げたことが好感されたほか、イングランド銀行による大規模金融緩和の決定も追い風となり、大手銀行のエイチエスビーシー (HSBC・00005)が週間で6%近く上昇し、ハンセン指数の構成銘柄の上昇率トップとなりました。

また、銀行のインダコマシャルバンク (中国工商銀行・01398)やコンストラクションバンク (中国建設銀行・00939)、保険大手のAIAグループ (友邦保険・01299)なども堅調な推移となりました。さらに、証券会社による相次いだ強気な投資判断を受けてリソーシズランド (華潤置地・01109)も3%超上昇しています。

◆下落

香港の6月の小売売上高が市場予想以上に減少したこともあって商社のリーアンドフン (利豊・00494)が週間で5%超下落しました。また、2016年1-6月期決算で純利益が市場予想に届かなかったことや目標株価の引き下げなどが嫌気されハンセンバンク (ハンセン銀行・00011)が週間で3%超下落しました。

さらに、不動産のシノランド (信和置業・00083)やハンルンプロパティー (恒隆不動産・00101)などの香港系不動産株も軟調に推移しました。

■先週発表された主な経済指標

◆7月1日 中国製造業PMI 7月 49.9 市場予想 50.0 前月 50.0

7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.9と市場予想の50.0に届かず、前月から小幅に悪化しました。内訳をみると、生産(52.5→52.1)や海外受注(49.6→49.0)、新規受注(50.5→50.4)が悪化しましたが、雇用(47.9→48.2)と在庫(47→47.3)は小幅な改善がみられました。

◆7月1日 財新(Caixin)中国製造業PMI 7月 50.6 市場予想 48.8 前月 48.6

7月の財新中国製造業PMIは50.6と2015年2月以来1年5ヶ月ぶりに好不況の判断となる50を上回りました。

■今後発表される主な経済指標

◆8月7日 中国外貨準備高 7月 32011億ドル 市場予想 32000億ドル 前月 32052億ドル

7月末の外貨準備高は32011億ドル(約326兆円)と前月から減少したものの、市場予想を上回りました。中国外貨準備高が小幅に減少した理由は、中国人民銀行が市場介入を抑制したことや、ドル相場下落で他の保有通貨の評価額が増加したことなどが挙げられます。

◆8月8日 中国貿易収支 7月  +523.1億ドル 市場予想 +473.0億ドル、前回 +481.1億ドル
輸出 7月  -4.4% 市場予想 -3.5%、前回 -4.8%
輸入 7月  -12.5% 市場予想 -7.0%、前回 -8.4%

7月の中国の輸出は前年比4.4%減と前月から減少率がやや縮小したものの、3.5%減の市場予想に届きませんでした。また、7月の輸入は7%減を見込んでいた市場予想に対して前年比12.5%減となり、減少率が前月から大きく拡大しました。この結果7月の貿易収支は前月から黒字額が増加し523.1億ドルの黒字となっています。

輸出については、「中国輸出金額の推移 地域別」のグラフを見ると、米国向けの輸出を除く各地域向けの輸出が減少しました。特に、米国向けの輸出(6月の145→7月の149)の増加が目立った一方で、アジア(6月の199→7月の194)や日本(6月の119→7月の111)、欧州(6月の113→7月の107)向けの輸出が揃って減少傾向がみられました。

◆8月9日 消費者物価指数(CPI、前年比) 7月 市場予想 +1.8%、前回 +1.9%

一部食料関連価格の伸び悩みから、7月のCPIは前年比+1.8%の増加と前月から伸びがやや低下すると予想されています。

◆8月9日 生産者物価(PPI、前年比) 7月 市場予想 -2.0%、前回 -2.6%

鉄鉱石をはじめとした一部原材料価格が上昇したこともあり、7月のPPI は前年比-2.0%と減少幅が前月から縮小すると見込まれています。

◆8月12日 固定資産投資(前年比) 7月 市場予想 +8.9%、前回 +9.0%

固定資産投資額は、農村部を除いた都市部の建築工事や設備工事費を集計したものです。先月に鉄道の固定資産投資の上昇が全体の一定の支えとなりましたが、政府の規制による不動産などの伸び鈍化から7月の固定資産投資額は前年比8.9%増と先月から伸びが低下すると見込まれています。

◆8月12日 鉱工業生産(前年比) 7月 市場予想 +6.2%、前回 +6.2%

7月の中国製造業PMIが小幅に悪化したことと財新製造業PMIが大幅に改善したことが交錯する中、7月の鉱工業生産は前年比6.2%増と伸び率が前回から横ばいと見込まれています。

■マーケットビュー

◆上海株 薄商いとなりやすく経済指標を睨みながらの展開か 香港市場は企業の決算発表に注目

先週の上海総合指数はほぼ横ばいでした。中国の7月の製造業PMIの小幅悪化を受けて売りが先行した上海総合指数ですが、7月の中国主要100都市の平均新築住宅価格の上昇や、中国国家発展改革委員会による政策文書などが好感され、その後は3日続伸と堅調に推移しました。

週末に中国人民銀行(中央銀行)の公開市場操作が3週ぶりに資金吸収超過へ転じたことなどから反落となった上海総合指数ですが、週間では2ポイント安とわずかな下落に止まっています。

先週のハンセン指数は反発し1.2%高となりました。米国の4-6月期の国内総生産(GDP)の伸び率が予想を大きく下回ったことでFRBによる早期の米利上げ観測がやや後退したことから買いが先行し節目の22,000ポイントを回復したハンセン指数は、欧米株安や原油価格の下落、悪化した中国の財新サービス業PMIなどが嫌気され22,000ポイントを下回る場面もありましたが、イングランド銀行(英中央銀行)による金融緩和を受けて22,000ポイントを回復し、7月27日に付けた年初来高値(22,218.99ポイント)まであと一歩に迫って取引を終えています。なお、2日の香港市場は台風の影響で休場でした。

今週の上海総合指数はリオ五輪の開催もあって薄商いとなりやすいなか、主要な経済指標を睨みながらの展開となりそうです。仮に市場予想に届かない経済指標が続くようだと売りに押される展開となりそうですが、追加緩和への期待が相場の下支えとなり下値は限られそうです。

今週のハンセン指数は先週末の米株高を受けて買いが先行し先月27日の高値を上回ってのスタートとなっています。また、一部の市場参加者による10月の香港―深センの相合取引の開始期待などが追い風とりそうで、今週にハンセン指数が利益確定の売りをこなしてさらに上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

こうしたなか、9日に不動産大手のチャイナオーバーシー (中国海外発展・00688)、10日にホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)、11日に通信チャイナモバイル (中国移動・00941)と複合企業のCKHホールディング (長和・00001)、そして12日にカジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)が決算発表を予定しています。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

最終更新:8月8日(月)19時30分

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