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春と秋の日曜・祝日に2往復だけ 京王線沿いを20km走る路線バスとは

乗りものニュース 8月8日(月)6時0分配信

都バス最長は花小金井駅北口~青梅車庫

 都会の路線バスというと、鉄道の駅と駅を結んでいたり、駅から少し離れた団地や施設とのあいだを走っていたりと、比較的短い距離で路線が設定されているイメージがありますが、中には長い路線もあります。

 東京近郊だと、たとえば東京都交通局の路線バス(都営バス)で最長といわれる「梅70」系統。西武新宿線の花小金井駅北口(東京都小平市)から青梅街道を進み、西武拝島線の東大和市駅やJR青梅線の青梅駅などを経由して、青梅車庫(同・青梅市)まで、およそ28kmの道のりを100~110分ほどかけて走ります。概ね1時間ごとに運行。運賃は全区間通しで乗ると560円(ICカード556円)です。ちなみに2015年3月までの運行区間は現在よりさらに長い、(西武)柳沢駅~青梅車庫間でした。

 東京駅南口と等々力操車所を結ぶ東急バスの「東98」系統も、距離が比較的長い路線です。日比谷や東京タワーのバス停を経由し、目黒駅前からは目黒通りを進みます。東急大井町線の等々力駅に近い等々力操車所(東京都世田谷区)まで、約15.2kmを70分前後で走ります。昼間は概ね15~20分間隔で運行。運賃は220円(ICカード216円)均一です。

新宿~よみうりランド間にもバス路線

 しかしさらに変わり種なのが、小田急バスの新宿駅西口~よみうりランド間の路線です。系統番号はありません。運転は毎日ではなく、3月16日~6月15日と9月16日~11月15日の日曜と祝日のみ。本数も新宿駅西口発は10時00分と15時10分のたった2本です(よみうりランド発も同様に2本のみ)。

 バスは新宿駅西口を出発すると、国道20号(甲州街道)を西に進みます。途中の笹塚二丁目から調布バス停までは25分間ほどノンストップ。そして鶴川街道で多摩川を渡り、京王相模原線の京王よみうりランド駅を経由し、少し山を登って終点のよみうりランド(川崎市多摩区)に到着します。21.4kmの道のりを70~75分ほどで走行。運賃は210円(ICカード206円)均一です。

 ちなみにこのバス路線は、京王線・京王相模原線がほぼ全線にわたり並走しています。電車だと新宿~京王よみうりランド間は所要時間が25~30分、運賃は290円(ICカード288円)です。まったくの同一区間ではないにせよ、本数や所要時間では電車が有利、運賃ではバスが有利といったところです。

 しかし、それではなぜ、このようなバスが運行されているのでしょうか。小田急バスに聞いてみました。

 新宿駅西口~よみうりランド間の路線バスを運行している理由としては、利用者が「少なからずいる」からといいます。また、京王線では使えない「東京都シルバーパス」が小田急バスでは使えるということも挙げています。このパスは、東京バス協会が都内在住で70歳以上の人を対象に発行しているもので、都営地下鉄や都営バスをはじめ、都内各社の路線バス(一部除く)が利用できます。3点目の理由としては、よみうりランド周辺の川崎市や東京都稲城市周辺でも、小田急バスの路線があることから、その振興に寄与しているということです。

 しっかりと計画を立てて、そしてある程度の時間を確保する必要がありますが、このような“ちょっと長い”路線バスに乗って、ちょっとした旅行気分を味わってみてはいかがでしょうか。

太田幸宏(乗りものニュース編集部)

最終更新:8月8日(月)7時29分

乗りものニュース