ここから本文です

<特別連載>ミャンマーのロヒンギャ問題とは何か? (13)ラカイン州について知る 宇田有三

アジアプレス・ネットワーク 8月8日(月)15時13分配信

「ロヒンギャ問題」に関わるラカイン民族についてお話しします。彼らが住むラカイン州は隣国バングラデシュに接しています。

【関連写真を見る】 写真特集 ロヒンジャ難民は今

現在のバングラデシュ、以前は東パキスタンという名の独立国でした。その東パキスタンという国もさかのぼると英国の植民地で、ミャンマーと同じようにインドの一部とされていました。

そのバングラデシュは今、ベンガル人が中心のイスラームを信奉する国として知られていますが、その昔は仏教が栄えた土地です。バングラデシュの世界遺産(文化遺産)は2つ認定されていますが、その一つは首都ダッカ北西の「パハルプールの仏教寺院遺跡群」です。

バングラデシュの中で、特に「ロヒンギャ問題」に関係があるのは、ミャンマーに国境を接する東南部のチッタゴン丘陵の地域です。

Q. チッタゴンっていう読み方は、ミャンマーのかつての首都で、現在の最大都市「ヤンゴン」と発音が似ていますが、ミャンマーに関係があるのですか?
A. 「チッタゴン」という地名の語源は諸説あるのですが、その一つに、ベンガル語からラカイン語に引き継がれた語源で「チッ・タ・ゴン(戦争をすべきでない〈場所〉/闘いを止めた土地)」という説があります。ミャンマー最大都市の「ヤンゴン」という呼び方は、軍政期にその呼称を変える(1989年)まで、英語で「ラングーン(Rangoon)」と呼ばれていました。英国の植民地下では、ミャンマー語読みのヤンゴンよりも英語読みのラングーンが一般的でした。

そこで注意が必要なのは、ラカイン語とミャンマー語は同じ系統の言語ですが、発音が異なるということです。

ラカイン語の「R」は、ミャンマー語では「Y」に変わります。ラングーン(Rangoon)→ヤングーン→ ヤンゴン(Yangon)と変わってきました。

外国の文献にある表現で、例えばミャンマーに関する日本語の資料を読んでいると、「ラカイン(Rhakine)」とか「ヤカイン(Yakine)」とか表記されていますが、基本的に同じ言葉なんです。(つづく)

最終更新:8月11日(木)23時34分

アジアプレス・ネットワーク