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「中野駅」周辺が大改革。サブカルの聖地はどこに向かうのか

SUUMOジャーナル 8月8日(月)7時0分配信

中野といえばブロードウェイのイメージが抜けないかもしれないが、駅前では再開発が進み、少し前とはずいぶん様子が変わっている。サブカルの聖地はどこを目指してひた進んでいるのか、区役所の担当者に聞いてみた。

■中野駅北口の大規模再開発で昼間人口が2万人増えた

中野駅周辺では駅北側の中野四丁目地区で大規模な再開発が進み、芝生が広がる中野四季の森公園を囲むようにオフィスや大学、住宅などが4年ほど前に整備された。公園に面して飲食店やランチカーが並び、休日・平日を問わずオフィスワーカーや学生、親子連れなどでにぎわっている。

「就業者や学生などで2万人ほど昼間の人口が増えました。外資系企業に勤める外国人や留学生なども多いので、グローバルな雰囲気です。なにより、以前に比べて家族連れの姿を多く見かけるようになったと思います」と話すのは、都市政策推進室副参事で中野駅周辺計画担当の石井大輔さんだ。

■サンプラザは1万人収容の大アリーナに変貌

なるほど、サブカルの街はグローバルな老若男女が集うさわやかな街に変身しつつあるのかもしれない。ところでこの中野四丁目地区の一角には、築50年近い区役所と、かの中野サンプラザがどっしりと構えている。ここの風景だけは昔と変わらないようだが、じつはこの2つも建て替え計画が進んでいるのだ。

「新しい庁舎は2021年度に完成する予定で、四季の森公園に隣接する場所に移転します。その後に現庁舎とサンプラザを解体し、その敷地と中野駅の新北口駅前広場を一体で新たな施設を整備する構想です」(石井さん)

この新しい施設には1万人規模のアリーナがつくられるという。サンプラザのホールの実に5倍近い規模だ。このアリーナはコンサートのほかにスポーツイベントなど多目的に使われるようで、中野に新たなコンテンツと幅広い集客を呼ぶのではなかろうか。

さらに新施設には高層棟もあり、オフィスやホテル、住宅も整備される。このほど野村不動産を代表とする企業グループが事業協力者に選定された。完成は2025年度の予定だ。

【画像1】中野サンプラザの姿を見られるのも、あと数年になりそうだ(写真/PIXTA)

■タワーマンションやオフィスビルも続々登場

中野駅周辺の街づくり計画はこれだけではない。中野四丁目地区とJRの線路に挟まれた囲町地区でも再開発事業が都市計画決定されており、タワーマンション2棟やオフィス、店舗がつくられる。

駅の南口地区では、都の公社住宅の建て替えとあわせて、周辺の再開発でオフィスとタワーマンションを建てる計画も進んでいる。今はやや手狭な南口の駅前広場も拡張されるという。また、駅の南西側の中野三丁目地区では土地区画整理事業も進められている。

「最近では南口の中野通りを挟んだレンガ坂の周辺には、新しい飲食店などが増えており、多くの人でにぎわってきています。これらの再開発でさらに人の流れが変わるでしょう」(石井さん)

【画像2】囲町東地区再開発イメージ図(資料提供/中野区)

【画像3】中野二丁目地区再開発イメージ図(資料提供/中野区)

■築50年のブロードウェイは!?

さらに中野駅では線路の上に南北自由通路と新たな改札が整備される計画や駅ビル構想もあり、完成すれば駅の利便性はぐっと高まるだろう。

こうしてみると、これから10年前後の間に中野駅周辺は様変わりしそうな勢いだ。サブカルの聖地などと呼ばれたのも昔の話に……だが、待てよ、聖地の総本山ともいえるブロードウェイはどうなるのか。

今年50周年となるブロードウェイに行ってみたが、平日でも多くの人でにぎわい、外国人の姿も少なくない。芸術家・村上隆氏プロデュースのギャラリーやカフェもあり、発信力は衰えるどころか、ますますパワーアップしている。周辺の飲食店街も相変わらず個性的な店が目につく。経年が気になるところであるが、上層階が分譲マンションということもあり、建て替えなどの合意を得るのはかなり難しそうだ。

どうやら中野駅周辺がいくら近代的な街に生まれ変わっても、ブロードウェイ近辺はほとんど手付かずの状態が続きそうなのだ。東京の、いや全国のサブカル信者たちよ、ご安心召され。

【画像4】ブロードウェイはこれからもサブカルの聖地であり続ける!?(写真/PIXTA)

●取材協力
中野区

大森広司

最終更新:8月8日(月)7時0分

SUUMOジャーナル