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中上健次の「日輪の翼」上演

紀伊民報 8月8日(月)16時34分配信

 和歌山県新宮市出身の芥川賞作家、中上健次(1946~92)の生誕70年記念事業として、中上の小説「日輪の翼」を原作とした野外劇が6日、新宮市佐野の新宮港緑地であった。原作でも登場する「トレーラー」が舞台装置になるなど趣向を凝らした演出で訪れた観客約500人を魅了した。

 中上が設立した文化組織である「熊野大学」や新宮商工会議所、新宮市観光協会などでつくる「中上健次生誕70年記念事業」実行委員会の主催。美術家やなぎみわさん(京都造形芸術大学教授)が率いる「やなぎみわステージトレーラープロジェクト」、KAAT神奈川芸術劇場が制作した。

 日輪の翼は、住み慣れた熊野の「路地」から立ち退きを迫られた7人の老婆たちが、同じ路地出身の若者らが運転する冷凍トレーラーに乗って流浪の旅に出る小説。

 野外劇では舞台トレーラーという特殊な車両を舞台装置として使ったり、サーカスのような演出もしたりし、役者やダンサーが中上の物語を熱演した。

最終更新:8月8日(月)16時34分

紀伊民報