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一難去ってまた一難、ドラギECB総裁に再び原油安の壁

Bloomberg 8月8日(月)18時34分配信

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がインフレ押し上げに向けた障害を乗り越えるたびに、新たなハードルが立ちはだかる。

英国の欧州連合(EU)離脱選択やテロなどの逆風によってユーロ圏19カ国の緩やかな景気回復が腰折れすることはないとの明るい兆候が見える一方、原油値下がりが再燃しインフレ持ち直しの予想に影を落としている。景気に物価上昇圧力を生み出すほどの力強さはなく、ドラギ総裁はまたしても見通しを修正しなければならない可能性がある。

2年余りにわたる前例のない刺激策を経ても、インフレ率は引き続きECBが目指す2%を大幅に下回り、2018年より前の目標達成は想定されていない。ECBスタッフは今月半ばに新たな予測の策定を始める。当局者らは1兆7000億ユーロ(約192兆7000億円)の現行の量的緩和プログラムを9月に調整、または拡大する考えはないもようだが、年末までにはドラギ総裁が追加緩和を実施しなければならなくなるとエコノミストらは予想している。

ナティクシスのエコノミスト、ヨハネス・ガレイス氏(フランクフルト在勤)は、「ユーロ圏経済は英EU離脱選択を乗り越えたようであり、原油相場の悪材料を背景に焦点は再びインフレに移るだろう」と説明。「ECBはデフレ懸念を何とか払拭(ふっしょく)してきたが、不透明感が強くインフレ率は長期にわたって低水準にとどまるだろう。ドラギ総裁は留意しなければならない」と付け加えた。

原題:Draghi Jumps Brexit Hurdle to Find Oil Damping Price Outlook (1)(抜粋)

Alessandro Speciale

最終更新:8月8日(月)18時34分

Bloomberg