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<リオ五輪速報>柔道男子73kgで大野が日本悲願の復活金メダル

THE PAGE 8/9(火) 5:32配信

柔道の男子73kg級が現地で8日(日本時間9日)に行われ、大野将平(24、旭化成)が、金メダルを獲得した。ロンドン五輪では、史上初の金メダルなしの屈辱を味わった日本柔道界に2大会ぶりとなる悲願の金メダルをもたらした。日本出場選手では競泳の萩野公介に続く2つ目の金メダル。

 決勝の相手は同じ24歳のルスタフ・オルジョフ(アゼルバイジャン)。昨年の欧州チャンピオンだ。
大野は、開始から積極的に内股を仕掛けていく、1分30秒過ぎに、その内股で先に技ありのポイントをとった。ひとつ大野に指導が入ったが、大外、内股と波状攻撃。残り2分となって、腰をもったまま右足で相手の左足を巻き込むようにして倒す、小内刈りで見事な1本勝ち。緊張からか、表情を変えないまま勝ち名乗りを受けた大野は、畳を降りて、ようやく笑顔。寄せ書きされた日の丸をまとって場内を歩いた。

 試合後、大野は、「嬉しいです。内容的には満足できるものじゃなかったのですが、柔道の持つ美しさ、強さというものを伝えられたかと思う。プレッシャーが大きかった。金を取って当たり前という声も聞こえてきたので、当たり前のことを当たり前にする難しさを感じていたが、案外冷静にできた。オリンピックには独特の雰囲気があるが、他の国際大会と一緒で、気持ちの持ち方ひとつだと思う。明日は、旭化成の後輩、永瀬ががやってくれると信じている。いいバトンタッチができたと思う」と、淡々と語った。

 2回戦からの登場となった大野は、ミゲル・ムリジョを横四方固め、3回戦では、ビクトル・スクボルトフ(UAE)を内股で一本勝ち、準々決勝では、ロンドン五輪66kg級金メダルから階級を上げてきた準々決勝でラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)に大外狩りから腰車で技ありをとって優勢勝ちして準決勝に進出した。準決勝では、ディルク・ファン・ティヘルト(ベルギー)を技あり、有効と投げ続けて、最後は巴投げで宙に浮かせての1本勝ち。圧倒的な強さをアピールして決勝へ進出していた。

 大野は、昨年、惜しまれながら閉塾となったが、古賀稔彦、吉田秀彦、滝本誠らの金メダリストを生み出した柔道の名門私塾「講道学舎」の出身。将来を期待された柔道エリートは、世田谷学園、天理大と、柔道界の王道を突き進んだが、2013年に柔道部の暴力問題が表沙汰となり、キャプテンだった大野も責任を問われ登録停止の処分を受けた。世間のバッシングと、事件を起こした反省、そして試合に出られないという苦しい時間を乗り越えて社会人へ進み、世界選手権でチャンピオンになるなど、着実に力をつけて、五輪3連覇を果たした天理大の先輩、野村忠宏にから「もっとも金メダルに近い男」と、太鼓判を押されて初の五輪の舞台に立った。大野自身も「最低でも金」と豪語していたが、まさに有言実行で、北京五輪の内柴正人(66kg)、石井慧(100kg超)以来となる金メダルを日本柔道界にもたらした。
   

最終更新:8/11(木) 7:48

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