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「道徳科」評価は数値でなく記述式、入試活用はせず

リセマム 8月9日(火)14時45分配信

 文部科学省は8月5日、「道徳科」の指導方法・評価等についての報告をWebサイトに掲載した。7月22日開催の有識者会議で報告されたもので、道徳科は調査書に記載せず、入学者選抜の合否判定に活用しないという考えを示した。

「特別の教科 道徳」の指導方法・評価等について(報告)の概要

 文部科学省は道徳の時間を新たに「特別の教科 道徳(道徳科)」として位置付け、平成27年5月に有識者会議を設置。平成27年6月開催の第1回会議より、指導要録の具体的な改善策等も含めた専門的な検討を行ってきた。

 評価の基本的な考えとして、個々の児童生徒の道徳性に係る成長を促すとともに、学校における指導の改善を図ることを目的としており、他者と比較するためのものではないとした。そのため、いかに成長したかを受け止めて認め、励ます個人内評価として記述式で評価を行う。

 評価の方向性では、「他者の考えや議論に触れ、一面的な見方から多面的・多角的な見方へと発展しているか」、多面的・多角的な思考の中で「道徳的価値の理解を自分自身との関わりの中で深めているか」などの点に注目して見取る。児童生徒が1年間書きためた感想文をファイルするといった、1回の授業ではなく年間35時間という長い期間で見取るなどの工夫が必要とした。

 また、入学者選抜や調査書を気にせず、真正面から自分事として道徳的価値に多面的・多角的に向き合うことこそ、道徳教育の質的転換の目的であるという考えを示している。道徳科における学習状況や道徳性に係る成長のようすの把握は、そのほかの教科の評定や出欠の記録などとは基本的に性格が異なるため、調査書に記載せず、入学者選抜の合否判定に活用することがないよう求めた。

 道徳科の目標を実現するにあたって重要な役割を担う家庭や地域についても触れている。保護者と生徒が一緒に道徳について考えることや、道徳の授業にゲストティーチャーとして関わることなど、児童生徒とともに道徳的課題に向き合うことは大きな教育的な効果をもたらすという。家庭や地域に向けて、積極的な対応をお願いしたいとまとめている。

《リセマム 黄金崎綾乃》

最終更新:8月9日(火)14時45分

リセマム