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履正社・寺島11K圧投デビュー 「8割の力で」自己最速150キロ

デイリースポーツ 8月9日(火)6時2分配信

 「全国高校野球・1回戦、履正社5-1高川学園」(8日、甲子園球場)

 1回戦4試合が行われ、ドラフト1位候補の履正社(大阪)・寺島成輝投手(3年)が2安打1失点11奪三振の快投で甲子園デビューを飾った。ネット裏で日米16球団のスカウトが視察する中、8割程度の力で自己最速となる150キロを計測。初体験のマウンドで底知れない実力を見せた。

 1球、1球の大歓声が心地よかった。日陰を歩んだ左腕に当たるスポットライトが、心を高ぶらせた。「楽しかったです。このマウンドは誰にも渡したくない」と笑った寺島。最後の夏に甲子園デビューを果たした高校生No.1投手の実力は、やはり群を抜いていた。

 「8割の力で打たせるところは打たせて」と振り返った寺島。まるでプロが高校生を相手にしているような空気が、18・44メートルの間に漂っていた。初回から力のある直球で押し込み、八回まで外野に飛球を打たせなかった。奪った11三振はほとんどがストレートだ。

 六回に味方の失策でピンチを広げ、1点を失ったが「味方のミスを断ち切れなかった自分が悪い」と寺島。自己採点は65点と厳しめだったが、八回にはメジャースカウトのスピードガンで150キロを計測した。恋い焦がれた聖地のマウンドは「どこの球場よりも熱かったです!」と無邪気な笑みを浮かべ、声を弾ませる。

 ほんの4カ月前、寺島の心はよどんでいた。中学時代、日本代表で戦った仲間がセンバツ大会で躍動していた。同級生も奮闘していた。SNSで励ましの言葉を送る一方、「複雑な気持ちです」と浮かんできた葛藤。「寺島の世代」と呼ばれたからこそ、悔しさが言葉からにじみ出ていた。

 そんなつらい経験を糧に、たどり着いた甲子園。「モヤモヤはもう晴れました。次は完封にこだわりたい」と笑った。最後の夏に幕を開けた“寺島の舞台”は、さらなる衝撃を甲子園に残す。

最終更新:8月9日(火)7時12分

デイリースポーツ

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