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米大統領選の行方が分かる「的中率9割」のアノ指標

ZUU online 8/9(火) 11:10配信

11月の大統領選本戦に向けて、「トランプVSクリントン」が加速している。Brexit(英国のEU離脱)でマーケットはショック状態に陥ったが、大統領選の結果次第では、市場は再び変動する可能性も否定出来ない。両氏の支持率は拮抗していたが、8月4日時点ではクリントン氏がトランプ氏を10ポイントほどリードしている、と米FOXニュースが伝えている。

■政権の功績……株価が高いと与党が継続支持される?                 

大統領選挙は先が読みにくいものではあるが、株式市場の相場を読み解くと、どちらの政党が有利かということがわかるという。

株価が高いときは現政権の政党が有利、今回の場合で言えばクリントン氏が有利ということだ。1928年以降、22回の大統領選挙があった中で、19回にわたりその行方を正確に反映させているという指標がある。それがS&P500である。11月の本選を前に数カ月の間、上昇基調が続いている場合には、与党の勝率が9割弱になると、ブルームバーグでは紹介している。

株価が堅調に推移し、皆が現状に満足している状況の時は、市場関係者はもちろんのこと、一般市民も変化を嫌う傾向がある。支配政党が変わると、経済政策が変わるリスクを伴うためだ。米国は投資教育先進国で、資産運用をしている市民の割合が多く、マーケットの動きに敏感である。

統計学上でも、GDPの成長率がよく、消費者指数の伸びが小さいときは、金融市場が上向きである証拠なので、現政権が有利というデータがある。S&P500の値動きと合わせると、現時点では民主党が有利、ということが言えそうだ。

■黄金時代を率いた共和党の底力求む?

近年の大統領は、民主党のビル・クリントン氏、共和党のジョージ・W・ブッシュ氏、民主党のバラク・オバマ氏と2期8年ごとに共和党と民主党が順番に政権を担っている。米国大統領は「2期8年周期」と思われがちだが、実際はそうではない。

1970年代~80年代は、ほぼ共和党出身者が大統領に就任している、いわば共和党の黄金時代だ。当時、戦後の復興などに伴う経済成長に、陰りが見え始めた頃である。ニクソン大統領からレーガン大統領に代が変わり、規制緩和と財政拡張策によって、インフレ率が下がるなど、国民が直接効果を実感できたのだ。

歴史を振り返ってみても、株価が市場最高値を更新する状態のなか、民主党から共和党へと変換することは考えにくい。しかし、今の米国には経済には満足していても、別の不満を抱く国民が多いため、大統領選挙を複雑なものにしている。格差への不満と、一昔前の強い米国への郷愁が、その根底にあるのだ。

■民主党は支持基盤の願いを叶えられていない問題

米国人の多くは中流階級および労働者階級だが、彼らの家計水準は過去15年間実質的には改善していない。2014年の家計所得は5万3657ドル(中央値)と1999年の5万7843ドルと微減していることが、米国勢調査で明らかになっている。一部の富裕層に富が集中していると、2011年には2カ月に及ぶ、大規模なデモも起きている。

経済では、中国の台頭に押されており、米国の象徴的産業であった自動車産業も昔の面影はない。海外に目を向ければ、ISやテロとの戦いも思うようにいかず、戦争の終りが見えない。平和主義のオバマ政権に変わり、毅然とした態度を取らない米国となってしまったことに、不満を感じる国民は多い。超大国としての力が失われ、他国からの尊敬も失っているように感じるのだろう。

胸に秘めた不満を、はっきりと声高に主張したのが、トランプ氏である。物言いは過激だが、国民の心の声を代弁してくれている、と感じた人が支持者の中にはある程度いるだろう。

■”Hilary for America”? or “Make America Great Again”?

マーケットの状況を見ると、クリントン氏が有利であると思われるが、国民の不満が原動力となってトランプ氏を押し上げている以上、どちらが勝つかは全く不透明な状態だ。トランプ氏が当選すれば、一旦株価は下落すると予想される。

選挙には魔物が住んでいることも、金融市場の行方が見通せないことも、先のBrexitを見ればよく分かる。一日にして3兆円以上の時価総額が世界で失われながらも、英国では年初来高値を更新する場面もあった。

各国の火種に取り巻かれながらの大統領選は、最後まで接戦が予想されるので、今後も注意を払いに越したことはない。長期休暇前等と同様、トレンドを見通せないと感じたならば、手仕舞いしてみるのも一つの手かもしれない。(ZUU online編集部)

最終更新:8/9(火) 11:10

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