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【高校野球】高校NO1右腕 横浜・藤平尚真を“王道スタイル”へと導いた指揮官の言葉

Full-Count 8月9日(火)7時10分配信

藤平に託す指揮官の期待

 夏の全国高等学校野球選手権は9日、大会3日目を迎える。第3試合に1998年に全国制覇し、その時以来の夏優勝を目指す神奈川・横浜が登場。宮城・東北と対戦する。プロ注目の152キロ右腕・藤平尚真投手(3年)は平田監督が部長時代から手塩にかけた存在。指揮官にとって最初の夏。藤平は王道の投球スタイルで戦国の神奈川を制し、自身だけでなく平田監督にも甲子園切符をプレゼントした。

 春の大会では藤平は背番号10をつけていた。たった2か月前の話だが、今のようなエースナンバーをつけるような力はなかった。変化球でかわすような、自信のなさを監督は感じ取っていたからだ。平田監督はある日の試合後、藤平を部屋に呼んだ。

「もっとシンプルかつ王道の投球でいいんだ。ストレート、ストレート、スライダーで3球勝負でもいい。150キロを投げられる球があるわけだから、それを軸にして、王道のピッチングをしてほしいんだ。背番号1はお前がつけて、横浜の顔にならないといけない」

 そう背中を押すと、藤平は開き直ったかのよう気迫を前面に押し出すピッチングスタイルになった。

王道のスタイルは限られた人間しか貫けない―

 藤平は振り返る。

「僕は平田監督にチャンスをもらったと思っています。僕の中で結果でなかったら背番号1はないなと思うようになった。悔いのないよう、持ち味であるストレートでおしていく投球をしました」

 その会話があったから、春の関東大会で準優勝に導く投球を見せ、監督を安心させることができた。夏は背番号1をつけて、横浜の顔となった。

 全国には強者がたくさんいる。藤平を、横浜を倒すために東北も研究して挑んでくるだろう。王道のスタイルは限られた人間しか貫けない。藤平にはそれができる数少ない右腕だ。力でねじ伏せる投球で甲子園で勝利することが、指揮官への恩返しになる。いよいよ全国の舞台に立つ。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:8月9日(火)7時10分

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