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前田建設、先進技術持つベンチャー3社に出資-技術応用し社会的課題を解決

日刊工業新聞電子版 8月9日(火)17時20分配信

企業収益拡大と継続的成長の実現目指す「前田版CSV」の一環

 前田建設工業は先進的な技術を持つベンチャー企業に出資し、次世代建設システムや他分野に応用展開できるシステムを開発する。すでに3社に出資を決め、建設業をはじめとする社会的課題の解決に役立てる。中期経営計画で掲げるCSV(共有価値の創造)実現の一環として実施する。数年以内に事業化につなげ、社会的価値の向上と企業利益の確保の実現を目指す。

 前田建設の出資企業の1社は、マゼランシステムズジャパン(兵庫県尼崎市)。全地球航法衛星システム(GNSS)関連システムを開発しており、測位感度や測位精度などで世界的に競争力を持つ。前田建設は高精度の測位システムと機器の姿勢制御技術が、建設現場の自動化や省力化に役立つと判断。同社などと共同で自動搬送システムや施工ロボットなどを開発する。

 2社目は電池技術を持つCONNEXX SYSTEMS(京都市上京区)。リチウムイオン電池と鉛電池を組み合わせたシステムや、キャパシター並みの充放電可能な電池などの技術開発を進めている。

 前田建設はこれらの技術を、現在展開中の太陽光発電システムの発電効率の向上やインフラの維持・管理などに活用する考え。2社合計で約5800万円を出資した。

 もう1社の出資企業はパワーデバイス関連事業を展開しており、協業内容を現在、検討している。IoT(モノのインターネット)の基礎技術として応用展開できるとみる。

 前田建設は企業収益の拡大と継続的成長の実現を目指す「前田版CSV」を展開。その一環で、建設業をはじめ少子高齢化やエネルギー問題など、社会的課題の解決につながるベンチャーに出資する方針を示している。

最終更新:8月9日(火)17時23分

日刊工業新聞電子版