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韓国女子アーチェリー、8連覇神話を作った平常心の科学

ハンギョレ新聞 8月9日(火)8時31分配信

ワンセットも譲らなかった韓国女子チームの力 泰陵に「リオ競技場セット」作り 騒音に適応するため野球場で訓練 脳波測定と心理治療で精神力を鍛練 科学と圧倒的練習で「完ぺき」に

 2つの金メダルを獲得するまで、ただのワンセットも譲らなかった。韓国男女アーチェリー代表チームが完ぺきな競技力を発揮し、2016リオオリンピック団体戦で共に優勝した。女子アーチェリーはオリンピック団体戦8連覇だ。科学的分析に基づく体系的な訓練がワンセットも譲らない完ぺきな優勝の原動力と評価されている。

 韓国の男子アーチェリー代表チームが8年ぶりに団体戦で金メダルを取ると、その翌日の8日(韓国時刻)、リオデジャネイロ全域に強い風が吹いた。競技場のサンボドロモ・アーチェリー競技場にも秒速1メートルの風が方向を変えながら吹いた。空は暗雲に覆われた。前日まで競技場からはリオの象徴のイエス像がくっきりと見えていたが、この日は霧に包まれていた。アーチェリーは風、気温、湿度の小さな変化にも大きな影響を受ける種目であるため、世界最強のキ・ボベ(28、光州市庁)、チェ・ミソン(20、光州女子大)、チャン・ヘジン(29、LH)組も緊張を隠せなかった。

 この日、韓国の女子アーチェリー代表チームは、日本との8強戦第1セットでは8点を2発出してセットを引き分けたが、台湾との4強戦第1セットでは6発全てを10点に的中させ、風に完全に適応していた。ロシアとの決勝戦第1セットでも6発中5発を10点に的中させた。一方、ロシアは一時6点で優勝圏から早々と遠ざかった。

 風は誰にも公平な外部条件なのに、どうして韓国チームだけが大きな影響を受けなかったのか。女子アーチェリー代表チームのヤン・チャンフン監督は優勝を決めた後、「風が強かったので、私たちにはむしろ有利になるかもしれないと考えた」とし、「風が吹けば、精巧さより大きな絵を見る方向性が重要になり、そのための練習もたくさんしてきた」と話した。キ・ボベ選手も「風が吹いた国内外大会での経験が役に立った」と話した。

 実際、代表チームはリオ現地の競技場をそのまま移設したようなアーチェリー場を泰陵(テルン)の選手村に作って訓練した。リオのアーチェリー場は、毎年「リオのカーニバル祭典」が開かれる所に作られた。地面は芝ではなく、セメントで塗られ平らでもない。そのため選手が矢を射る射路をカーニバルの行列が通るセメント道路の上に段を載せて作った。錯覚効果を起こしかねないため、代表チームは泰陵にこれと同様の環境を作り練習した。

 電光掲示板や信号機も実際の競技場と同じように整えた。また、観衆の騒音や夜間照明に適応するために、プロ野球競技が行われるソウルの高尺(コチョク)ドームで練習した。強い風に備え、強い風雨の日を選んで矢を射ることもした。さらに、競技場の状況を仮想映像で見ながら脳波を測定し、心理安定のための心理治療も併行した。

 大韓アーチェリー協会のチャン・ヨンスル専務は、団体戦で男女が揃って優勝したことについて「韓国のアーチェリーは2004年のアテネオリンピックの時から現地競技場と同じ条件の中で訓練してきたし、それが効果を上げている」と指摘し「応援の声、カメラのシャッター音までデシベルを測定し、そっくり練習場に適用した。ロンドン大会では風雨が強いことを想定して関連訓練を実施したが、それが今大会でも役立った」と話した。

 選手たちは圧倒的な訓練量で支援に応えた。キ・ボベ選手は「明け方から一日の日課が終わる午後10時まで練習した」とし、「騒音に適応するために野球場など特別な場所でした練習が、現地で安らかな気持ちで矢を射るのに役だった」と話した。韓国のアーチェリーは2日後の11日から男女個人戦に突入する。今の流れでは、オリンピック史上前例のない男女全種目を制覇も夢でないという分析も出ている。

リオデジャネイロ/クォン・スンロク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月9日(火)8時31分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。