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大田市民に知らせず使用済み核燃料を26年間運搬

ハンギョレ新聞 8月9日(火)18時50分配信

1987~2013年に合計21回、各原発から大田の原子力研究院へ運搬 地域の市民団体と政界 「運搬から保管まで第3者検証すべき」

 韓国各地の原子力発電所の使用済み核燃料が数十年にわたり大田(テジョン)市の韓国原子力研究院に運ばれていた事実が明らかになり問題になっている。一部の政界と地域の市民団体は、原子力研究院に運搬された使用済み核燃料の第3者検証団による全般的な安全性の検証が必要だと指摘した。

 共に民主党のユ・スンヒ、チェ・ミョンギル国会議員室は8日、「6月に原子力安全委員会から提出された資料によると、1987年~2013年に合計21回にわたり、国内の原子力発電所から大田市儒城(ユソン)区徳津(ドクジン)洞の原子力研究院へ使用済み核燃料1699本が運ばれた」と明らかにした。1993年と2002年には200本以上の使用済み核燃料が原子力研究院に運搬された。使用済み核燃料(高レベル放射性廃棄物)は、発電用に燃やした後に残る燃料を原子炉から取り出したもので、強い放射線と高い熱を放出し生命体に致命的な危険を与える。

 これまで使用済み核燃料は各原発内にある一時貯蔵所に保管しており、外部への流出はないものと知らされていた。しかし、26年間使用済み核燃料を大田に運び続けていた事実が今になって確認され、そのプロセスや保管状態などに疑いが持たれている。

 大田環境運動連合のコ・ウナ事務局長は「これまで原発内に保管されているとばかり知らされていた使用済み核燃料を大田までどのように運んだのか、どれくらい安全に保管しているのかなど、現在は外部から正確に知ることができない状況だ。特にこれまで、使用済み核燃料の運搬は地域社会に何の知らせもなく進められたため、多くの大田市民はその事実さえ知らないのが実状」と訴えた。

 原子力研究院は、原発から運ばれ保管している使用済み核燃料を利用し、来年からパイロプロセシング(乾式再処理)実験を本格的に進める計画だ。パイロプロセシングは電気化学的な処理で使用済み核燃料からウランを抽出する技術だ。

 地域の市民団体は放射能漏れの可能性を懸念し、この実験を都心で進めることに反対している。一部の政界と地域の市民団体は、第3者検証団を作り大田に運ばれた使用済み核燃料に対する客観的な安定性の検証をすべきだと主張している。

 「大田市民社会団体連帯会」と「核のない社会のための大田共同行動」は声明を出し、「原子力研究院で進行中の使用済み核燃料に関連するすべてのプロセスについて、地域の推薦する専門家や市民、市民団体などが参加する第3者による検証が必要だ」と指摘した。

 ユ・スンヒ議員も先月11日に開かれた国会未来創造科学放送通信委員会の会議で、「使用済み核燃料のリアルタイムの変動に対する統制と監督が不十分であり、原子力研究院の使用済み核燃料はずさんに管理されている。第3の専門家が原子力研究院に保管されている使用済み核燃料について全面的に点検すべき」と強調した。

 これに対して原子力研究院の関係者は、「使用済み核燃料は専用の運搬容器に入れ安全に陸路輸送される。保管中の使用済み核燃料の内容については、すでにすべて公開した」と話した。

チェ・イェリン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8月9日(火)18時50分

ハンギョレ新聞