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2024年、自動運転のアセスメントはいかにあるべきか

MONOist 8月10日(水)6時25分配信

 自動運転車の自動車アセスメント(安全性能評価)の在り方とは――。東京都内で開催された「第3回2016NCAP & Car Safety Forum in Tokyo」(2016年8月2~3日)において、欧州の自動車アセスメントであるEuroNCAPのプレジデントを務めるアンドレ・ジーク氏が登壇。ドイツ道路交通研究所(BASt)の立場から自動運転車の普及を前提とした2024年のアセスメントを提案した。

【EuroNCAPにおける自動運転のアセスメントの方向性などその他の画像】

●2020年までのロードマップ、その後は?

 EuroNCAPでは、2020年に向けて4つの分野でのアセスメントが計画されている。具体的には、正面や側面の衝突時の乗員保護、車両や歩行者を検知対象とした自動ブレーキ、車線維持支援などがある。しかし、2種類以上の運転支援を同時に行うレベル2の自動運転や、それ以上の高度な自動運転はアセスメント対象に含まれていない。

 自動運転の自動化レベルは、運転支援なしのレベル0から、完全自動運転のレベル4もしくはレベル5まで分けられている。EuroNCAPでは、これらの自動化レベルとは異なる分け方で自動運転を分類。1つ目のカテゴリAは情報提供や注意喚起、2つ目のカテゴリBはドライバーが必要に応じてオン/オフできる運転支援機能の介入だ。3つ目が、常にオンであるべき運転支援機能となるカテゴリCだ。

 この3つのカテゴリ分けでは、運転支援システムを機能ごとに細分化し、各カテゴリに当てはめる。例えば、自動ブレーキでも、前方車両の接近や車間距離の短さを警告するのはカテゴリAに、停止機能そのものはカテゴリCに該当する。走行中のステアリングの制御については、車線逸脱警報はカテゴリAに、車線維持支援はカテゴリBに分類する。

 カテゴリBの機能は自動運転の自動化レベルに関わらず、EuroNCAPが焦点を当て続ける分野になるという。また、自動運転と従来のアセスメント項目は、点数方式を分けるべきだとする。

 路上での安全に貢献する上では、致命的な危険からの回避に加えて、常時オンであるべきカテゴリCの機能と自動運転システムが融合すべきだとしている。また、緊急時に介入する制御は自動運転のドメイン以外であっても常に起動しておくべきだという。

 このように自動運転のアセスメントを定義する目的は、市場導入する自動運転機能の安全に関する高度なスタンダードを確立することにある。また、信頼できる情報源がない場合は、自動運転の安全性を明らかにする独立した消費者調査は緊急に必要だとしている。

●自動運転のアセスメントでは何を見るべきか

 BAStは、アセスメントで目指す質、量のゴールとして、以下の3つの項目を提案している。1つ目は、システムの限界や、センサーが検出しにくい環境など技術的に安全とはいえない性能を明らかにすることだ。2つ目は不明瞭なドライバーの責任の範囲を明確化することで、3つ目は運転の権限の受け渡しなど、人間と技術の相互作用に関する設計で不十分な部分を洗い出すことである。さらに、自動運転システムによる安全の効果についても対象とする。

 自動運転のアセスメントでは、故意の使い方も重視しなければならない。例えば、自動運転の自動化レベル2ではドライバーは継続的に周辺を監視するなど、ドライバーに期待される役割がある。ヒューマンエラーや、システムがドライバーに要求する能力、自動化レベル2を必要以上に試す誘惑といった面では、大きな違いが生まれる可能性がある。

 この他、自動運転機能の技術的な限界を検証するテストの例も示した。アセスメントは、自動運転から手動運転に切り替える必要がある状況の境界線や、ごく少ない回避時間しか残されていない危機的な状況が急に発生した場合を対象にするべきだと提案している。

 日常的な運転のうち、どの程度が自動運転によって運転されるのかも検討する必要があると紹介した。

最終更新:8月10日(水)6時25分

MONOist

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