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AgIC、インクジェット回路のオンデマンド製造サービスを開始――試作価格を5分の1以下に低減

EE Times Japan 8月10日(水)13時57分配信

■価格は5000円で、2営業日での出荷

 プリンテッドエレクトロニクス技術を提供するベンチャーのAgICは2016年8月8日、インクジェット印刷回路のオンデマンド製造サービス「AgICオンデマンド」を開始した。フレキシブル基板と比較して、精度や抵抗値などの点で劣るが、大型化やコスト低減を実現しており、試作時では価格を5分の1以下に削減できるという。

【インクジェット印刷による電子回路のイメージ】

 AgICオンデマンドの仕様は、最小パターン幅が0.3mm、最小パターン間隔が標準0.45mm(オプション対応で0.3mm)、印刷部最大サイズが580×980mm、最小サイズが5×20mm。配線層は、レジストや表面処理なしの片面回路のみで、両面基板やスルーホール加工には対応しない。価格は5000円からで、2営業日での出荷を実現した。

 AgICはこれまで、理科教材や機能試作など技術的性能が要求されない用途向けに、家庭用プリンタ対応導電性インクや導電性ペン「AgIC#1000シリーズ」の展開を行ってきた。その後、産業用途でも利用できるフレキシブル回路基板「AgIC#2000シリーズ」を確立。AgIC社長の清水信哉氏は、2016年5月に行ったインタビューで「印刷技術、フィルム、インクの改良を重ねたことで、寿命を5~10年まで延ばした。大きなブレークスルーがあったけでなく、劣化の要因を分析して地道な改善を重ねた」と語っている。

 今回発表したリリース上では、表面にラミネートなどの保護加工をすれば、10年程度の利用に耐えることができ、製造機械など高い信頼性が要求される分野での採用も始まっているとした(関連記事:「日本発」のプリンテッドエレで世界を狙うAgIC)。

■製造プロセスを大幅に簡略化

 AgICオンデマンドは、同社のWebサイトからサイズや枚数を指定することで、製造料金見積もりが自動で作成される。印刷する回路データをPDF形式でアップロードして注文することも可能だ。現行の回路基板はエッチングで作られることが一般的だが、AgICオンデマンドで印刷に置き換えることで、製造プロセスを大幅に簡略化できるという。

 しかし、既存の基板と比較して精度や抵抗値で劣るのに加えて、導電膜が非常に薄いため、はんだ付けには非対応となっている。部品の実装には、同年8月5日に発表した常温硬化する1液式導電性接着剤「ノーソルダー」で対応できる。

 同社は、AgICオンデマンドの想定される応用先として、フレキシブル基板の試作に加えて、タッチパネルやデザイン照明、センサー埋め込み型フィルムなどを挙げた。

最終更新:8月10日(水)13時57分

EE Times Japan

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