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【高校野球】第98回夏の甲子園 1回戦「中京vs大分」

Full-Count 8/10(水) 9:54配信

14年ぶり出場の中京が、打線爆発で大分を下す

 甲子園2日目の第2試合は中京対大分の対決。中京は強力な打線を率いて夏の甲子園に14年の月日を経て帰ってきた。甲子園6度目の出場となる中京を迎え撃つは、2年ぶり2回目の甲子園出場を果たした大分。今年の大分は投手陣をがっちりと固めてきており、地方大会で5試合のうち4試合を2失点以内に抑える投手力の高さを見せている。

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 試合を一方的にリードしていったのは、打の中京だった。中京は初回から鮮やかな攻撃を見せていく。先頭の渡辺豪はきれいなセンター前ヒットで出塁すると、相手の守備がもたつく間に二塁を陥れるなど、隙のない野球を見せつけていく。続く2番・加藤壮太がバントで送り、3番・北川竜之介がきっちりとセンター前にタイムリーを放ち、あっさり1点先制した。

 2回にも1点を追加した中京は、4回、8回の2イニングだけで合計10点を奪うのだが、その2イニングの攻撃は圧巻だった。高校通算68本塁打を誇る今大会注目スラッガー4番・今井順之助や1番・渡辺を軸に抜け目のない打線で、どこからでも点を取ってくる。

 特に恐ろしいのが、やはり3番・北川、4番・今井、5番・吉位翔伍のクリーンナップだ。この試合では3人だけで8安打を放っている。だが、4番の今井は2安打を放っているものの、まだ本調子まで上げられている感じは受けられない。一方、北川は4回にライトへきれいな放物線を描く満塁ホームランを放ち、吉位は弾丸ライナーでライトスタンドに突き刺さるツーランホームランを披露。4番の本調子が出なくとも、この3番と5番の2人がしっかりとカバーしているようだった。

 中京は大分の4人の投手陣を完全に打ち崩し、勝利をつかんだ。出場選手10人中8人がヒットを放ち、この試合は16安打12得点。「一投一打」のスローガンを胸に、14年ぶりに甲子園の地に帰ってきた圧巻の中京打線が、この夏、台風の目になるかもしれない。

 投の大分、と思っていたが、中京打線に負けず劣らずの打力を見せた。序盤2点のリードを許すものの、3回裏に先頭の冨田柳汰朗がライトへのスリーベースで出塁すると、1番・束野克実が飛距離十分な犠牲フライを放ち、2人で1点を返していく。その後、3番・佐藤陸と5番・沼本大河のヒットなどで、さらに1点を追加し、2-2の同点で序盤を終えた。

 8-2で迎えた6回は、途中からマウンドに上がった野中が先頭で出塁すると、この試合絶好調の冨田が3安打目となるツーベースで無死二、三塁とし、1番束野のレフトへのタイムリーヒットで1点を挙げた。7回にも同様の攻撃で1点を追加するが、そこから2点、3点とつなげることができなかった。しかし、大分の攻撃は下位打線からチャンスを作り、上位打線が返していくという打線で、理想的な攻撃を見せてくれた。

 投手面に関して、大分はエース左腕・石本勝也のコントロールの乱れが目立った。3回を途中まで投げ、四死球は4、被安打9の結果。ストライクとボールの差が大きく、内と外をうまく使うことができず、中京打線につかまった。石本は高校野球界でも珍しい左サイドスローのピッチャーだが、ストレートと変化球を織り交ぜながら内と外に出し入れをして、地方大会を勝ち上がってきた。石本の他にも、立花一樹、岩崎昇、野中克浩など、厚い投手層を誇ってたが、この4人はいずれも3年生たち。これから大分はどういった投手を育てるのか期待すると共に、チームスローガンである「頂」に登る雄姿を是非見せてほしいと願う。

 中京と大分は、投手面においてはそれほど力の差は感じられなかった。打撃面においては、中京は打線としてつながっていたが、大分は打線ではなく個々の打撃という感じを受けられた。大分は個々の能力が高かった分、つながりのある打線として機能していたら中京を打ち負かしていたかもしれない。全国制覇を目標とする大分。この悔しさを糧に、今後は一回りも二回りも大きくなった姿が見られることを期待したい。

(記事提供:高校野球ドットコム)

高校野球ドットコム編集部●文

最終更新:8/10(水) 9:54

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