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「息子の力になりたい」 エース藤平投手の父

カナロコ by 神奈川新聞 8月10日(水)7時0分配信

 高校野球の全国選手権大会が行われた9日の甲子園球場に、管楽器の音色が響いた。応援席でトランペットを手に熱い視線を送っていたのは横浜の3年生エース、藤平尚真投手の父の武美さん(43)。七回途中1失点の愛息の活躍に奏でる音も軽やかだった。

 「親としてできることなんて、これくらい」。武美さんは、高校の応援団の演奏に合わせてトランペットを吹き鳴らしていた。

 きっかけは昨秋の関東大会。常総学院との初戦で藤平投手が逆転本塁打を浴びて負けるのを見た。父は故郷の千葉から横浜に入学した息子の力になりたい一心で、未経験の金管楽器を手に取ったという。

 独学で励み、音も出るようになった。春の県大会からスタンドで吹き始め、この日はついに甲子園へ。「私も全国デビューです」と笑みを浮かべる。

 渡辺元智前監督(71)や平田徹監督(33)の指導を受け「周りを思いやる気持ちが芽生え、内面的に成長した。甲子園に出られたからではなく、横浜に入学させて本当に良かった」と武美さん。「しっかり存在感を見せつけてほしい」という思いを乗せた音のエールはマウンドにも届き、エースは初戦勝利に大きく貢献した。

 「素晴らしいピッチングをしてくれた。おめでとうと早く連絡してあげたい」。優しい笑顔でそう言った。

最終更新:8月10日(水)7時0分

カナロコ by 神奈川新聞

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