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トランプ氏、法人減税・所得税改革を提案-共和党保守派に歩み寄り

Bloomberg 8月9日(火)7時36分配信

米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ氏は8日、ミシガン州デトロイトで経済政策演説を行った。同氏はこれまで極端な反エスタブリッシュメント色を打ち出してきたが、この日新たに示した政策は米経済を金融危機以前の力強い成長ペースに戻すことを目指す共和党本流の戦略を多く採り入れた内容だった。

トランプ氏が演説で提唱した政策の多くはライアン下院議長と2012年大統領選の共和党候補ミット・ロムニー氏が訴えてきた政策と似ていた。レーガン政権以来最も抜本的な連邦所得税改革のほか、法人税の大幅引き上げを表明。さらに過度の規制を取りやめるとし、エネルギー生産会社への規制撤廃も明らかにした。

トランプ氏はまた、下院共和党が提案していた所得税の税率区分を従来の7から3に減らすことや、投資会社が成功報酬として受け取る「キャリードインタレスト」への税優遇措置の廃止、法人税率の15%への引き下げ、レパトリ(自国への資金環流)税率10%、遺産税の撤廃、オバマケア(米医療制度改革法)の廃止、育児費用の税控除を表明した。

ただ問題となるのは、トランプ氏の経済政策と反自由貿易主義で米経済を持続的な成長に導けるかどうかだ。オックスフォード・エコノミクスの米マクロ投資家サービス責任者、キャスリーン・ボストジャンシク氏は「当初、減税は成長を押し上げるだろう」と指摘。しかし減税分を補うため、「歳出削減を迫られ、経済は打撃を受けることになる。現在、金利は非常に低いが、財政赤字が大幅に拡大すれば金利に上押し圧力がかかる」と分析した。

トランプ氏は演説で、大統領に就任すれば環太平洋連携協定(TPP)から脱退する考えをあらためて示した。北米自由貿易協定 (NAFTA)の再交渉と、対中国・メキシコ輸入関税の引き上げも主張した。

原題:Trump Touts Old-School Tax Cuts to Return Economy to Glory Days(抜粋)

Christopher Condon, Andrew Mayeda

最終更新:8月9日(火)7時36分

Bloomberg