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あなたの投資がラクになる「株式投資アノマリー」とは?

ZUU online 8/11(木) 9:40配信

株式投資にはアノマリー投資と言う代表的な投資方法が存在する。これは多くの投資家が使用するファンダメンタル分析や短期投資家がこよなく愛するテクニカル分析などと同じくらい有名なものであり、投資業界においても一定の評価がされている手法でもある。

アノマリーは、「〇〇な場合(もしくは時)、市場(もしくは銘柄)は〇〇な動きをしやすい」という経験則のことである。経験則のため必ずしも当たるというわけではないが、長い株式市場の歴史の中で形作られてきた投資法のため、当たる場合も多い。

そこで代表的なアノマリーをご紹介していく。特にファンダメンタルやテクニカルは難解で近寄りがたいと思っている投資家は、ここから入ってみても良いだろう。

■代表的なアノマリー 季節要因(4月から9月)

まずは季節要因に関するアノマリーとして、4月から9月の間の株価の全体的な動きを捉えてみよう。

4月になると日本では新年度となり、市場も活性化する。ただし、この流れはそれほど長くは続かないというのが市場の通説となっている。というのは、株式市場において一つのキーとなる5月があるからである。このタイミングで株が一気に下げることが多く、アメリカでは「5月に株を売っていったん休め(セルインメイ)」という格言があるくらいだ。

このアノマリーの背景には、新年度に向けて株価が上昇してきた反動として下げるとする説、夏場の外国人投資家のバカンスに向けて株が売られるという説、そしてヘッジファンドの決算に合わせて換金売りが発生するという説が存在するが、おそらく複合的なものであろう。

5月以降夏場を通して、市場は閑散とする傾向がある。日本でも夏場の休みと言うのは長くないものの、お盆があったりして市場も比較的落ち着く傾向がある。また、昨年2015年には大きな売り崩しがあったことは記憶に新しい(この時は5月に売りがなく8月であった)。

こうしてみると5月から夏場に関して言えば「要警戒」。いったん株を売って休ませておくのも一つの手なのである。

■代表的なアノマリー 季節要因(10月から3月)

株式市場において盛り上がりを見せるのはこの後半戦である。先ほどご紹介した4月からの下落もしくは閑散相場から年末へと向けて株価は上がって行く傾向がある。

これはアメリカではクリスマスシーズンに向けて消費が活性化していくことと深いつながりがあり株式も年末へと向けて買われていく傾向があるのだ。

ちなみに1月(新年)に入るとそれまで株価が上昇してきた反動でいったん下げる傾向がある。2月には株価の下げも落ち着き、3月末に向けて株価はふたたび上昇をし始める。

こう考えると、5月に株を売られる前に株を処分し、10月以降に株を仕込み始めれば良いということになる。ただ、これはあくまで傾向であるため、欲しい株式を仕込むタイミングの一つとして参考してほしい。

■その他使えるアノマリー(月末の買い・小型株効果・優待取り)

ここまでご説明した季節要因がアノマリーとして最も重要なものだが、ここではその次に有名なものを3つほどご紹介する。

1.月末のお化粧買い

株価は月末、特に大引けにかけて上がる傾向があり、これをお化粧買い(ドレッシング買い)という。

ファンドの買い需要が発生するのが月末であるため、これに影響を受けていると思われる。またファンドが保有株の時価評価額を上げるために故意に買いを入れる場合も多々ある。そのため、株式市場が順調に上げている場合よりも、イベント不足で株価が低調な場合に、このアノマリーが発生する傾向があるようだ。市場関係者の間では通説となっている。

2.小型株効果

時価総額(株価の全体金額)が数十億円の小さな企業を小型株と言う。大型株への投資よりも、小型株への投資の方が全体的に見るとパフォーマンスは上がるようだ。例えばあるテーマで株価が上昇する場合には時価総額数兆円の銘柄より時価総額数十億から数百億円の関連銘柄の方がパフォーマンスは高くなる(ポケモンGO関連での上昇時でも任天堂よりサノヤスの方が株価の伸び率は大きい)

ただ、これには一つ注意点が必要だ。小型株全体のパフォーマンスは1つの銘柄の大きな伸びによって一気に上がるため結局は小型株の選別が何より重要になるということを忘れてはならない。

3.優待取りの値動き

すっかり有名になった株主優待にも特徴的なアノマリーがある。それは権利取りに向け株価が上がるというものだ。もちろん銘柄にもよるが、あからさまに権利取りに向けてあげている銘柄が最近でもいくつもある。

投資先銘柄にもし株主優待がついている場合には、権利日を調べた上でその銘柄の株価チャート(過去の月足が望ましい)を確認してみよう。意外と「今は買いじゃないな」とか「あと2か月後に買おう」などのようにタイミングを計れるようになるだろう。

アノマリーは株を売買する際の一つの投資指針となる。ぜひ覚えておこう。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学を卒業後、証券会社において証券ディーリング業務を経験。2級ファイナンシャルプランナー。ヤフーファイナンスの「投資の達人」においてコラムニストとしても活動。2015年には年間で「ベストパフォーマー賞」「勝率賞」において同時受賞。ネットマネーや日経マネーと言った経済雑誌での執筆活動も行う。個人ブログ「インカムライフ.com(http://income-life.jimdo.com/)」を運営。

最終更新:8/11(木) 9:40

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