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ランチタイムや低速でも快適?――「ポケモンGO」を格安SIMで遊んでみた

ITmedia Mobile 8月11日(木)6時25分配信

 7月22日のリリースから大きな注目を集めている位置情報ゲームの「ポケモンGO」。GPS、カメラ、ジャイロセンサーなどを活用するためバッテリーの負担が大きいが、通信品質も気になるところ。格安SIMを提供しているMVNOの中には、ポケモンGOの動作確認が取れた端末を紹介しているところもあるが、そもそも格安SIMで快適にプレイできるのだろうか。IIJmio、UQ mobile、ワイヤレスゲートのSIMを使って遊んでみた。

【1.5時間遊んだときの通信量】

●7月26日のランチタイムはログイン不可が頻発

 ポケモンGOでは、マップの表示、ポケストップの表示、ポケモンを捕獲するときなどに通信が発生する。つまりゲームの多くの場面で通信が発生するわけだが、1つ1つのアクションに大量の通信を要するわけではない。とはいえ、例えば実測で1Mbpsも出ないような環境でも快適に通信ができるか、不安に感じるところはある。

 特に格安SIMでは12時30分~13時30分頃のランチタイムでは通信速度が極端に落ちる事業者が大半だ。まずは7月26日の12時30分~14時にかけて試した。IIJmioは「ALCATEL ONETOUCH IDOL 3」を、UQ mobileは「iPhone 5s(UQ mobile専用iPhone 5s)」を使用。実測の通信速度はIIJmio(12時30分時点)が下り0.7Mbps、上り1.46Mbps、UQ mobile(12時40分時点)が下り0.94Mbps、上り3.89Mbpsだった。いずれもランチタイムの格安SIMらしい速度だ。

 結論からいうと、2社ともプレイ自体は行えたが、ポケストップの表示が真っ白のまま操作できず、UQのiPhone 5sではARモードの捕獲時にポケモンが表示されないことがあった。昼休みということもあり、アイティメディアのオフィス近くにある清水谷公園には、ポケモントレーナーがたくさん出没しており、これだけ多くのプレーヤーが同時に遊んでいることで、通信の混雑にも少なからず影響を与えたと思われる。

 そして13時前後には、ポケモンGOにログインができなくなってしまった。ただしソフトバンクのiPhone 6sやauのGalaxy S7 edgeでもログインできなかったので、モバイル回線の混雑によるものというより、利用者の増加によってポケモンGOのサーバ負荷が増したためだと考えられる。ログインできなかったのはアプリを終了→再起動した場合で、アプリを終了しなければゲーム自体は続けられるようだ。

 あくまで筆者の環境ではあるが、26日を境に、ポケモンGOにログインできなくなる事態は減りつつある。ポケモンGOの開発元であるNianticは、第三者からのサーバへの不正アクセスを遮断した結果、サーバの負荷を大幅に減らせたことを8月5日に発表しており、この効果かもしれない。

 ランチタイムに限らず、ポケストップの表示に時間がかかることは多いが、ソフトバンクのiPhone 6sやauのGalaxy S7 edgeでも同様なので、格安SIMならではの事象ではなさそうだ。

●200kbpsや300kbpsの低速通信時はどう?

 格安SIMでは、月間の容量を使い切ると通信速度が200kbpsなどに制限されるが、こうした低速時でもポケモンGOは遊べるのだろうか。IIJmioでは「みおぽん」アプリから、UQ mobileでは「UQ mobile」アプリから、手動で低速にすることができる。低速時の通信速度はIIJmioが200kbps、UQ mobileが「ぴったりプラン」選択時が300kbps、それ以外が200kbpsとなる(今回のUQは300kbps)。

 8月5日の19時頃に、アイティメディアオフィス内で、IIJmio(端末はMoto G4 Plus)とUQ mobileの低速モードでポケストップをスムーズに表示できるかを試した。実測の通信速度はIIJmioが下り0.23Mbps、上り0.44Mbps、UQ mobileが下り0.68Mbps、上り0.58Mbps。いずれもポケストップの表示に3~4秒ほどかかることが多かったが、おおむねスムーズだった。

 また、下り最大3Mbpsで使い放題のワイヤレスゲート「FONプレミアムプラン」のSIMも試してみた(端末はMoto G4 Plusを使用)。実測の通信速度は下り2.17Mbps、上り6.13Mbpsで、さすがにIIJmioとUQ mobileの低速モードよりは速いが、ポケストップの表示に2~3秒かかることはあった。

 ポケストップ以外の挙動はどうか。8月7日の21時40分~23時10分頃、都内の自宅付近で低速のIIJmio(Moto G4 Plus)でプレイしてみた。地図の描写、ポケストップの表示、モンスターの捕獲はおおむねスムーズで、この日初めて体験したジムのバトルも問題なく行えた。

 ただ、ポケモンを何体か連続で進化させていたときに、進化中のアニメーションで、いつの間にかポケモンが表示されなくなっていた。その後、高速に切り替えたらポケモンが表示されたので、低速のせいだった可能性が高い(進化は問題なく終えた)。目立った事象はそれくらいで、高速通信とほぼ同じ感覚でプレイできた。

 IIJmioでは、低速時でも75KBまでなら高速で通信をする「バースト転送」に対応している。低速でもほぼストレスなく通信できるのは、このバースト転送の影響も大きそうだ。

 翌9日には12時40分以降にアイティメディアの社内~周辺でIIJmio(Moto G4 Plus)とUQ mobileを低速でプレイしたが、ほぼ問題なくゲームを進められた。しいていえば、IIJmioではポケモンを捕獲した後に数秒間画面が真っ白のまま止まったことが1度あったのと、「GPSをさがしています」の表示が頻繁に現れたこと。

 実測の通信速度はIIJmioが下り0.37Mbps、上り0.51Mbps、UQ mobileが下り0.43Mbps、上り0.5Mbpsだった。IIJmioは高速(クーポンオン)でも下り0.78Mbps、上り7.61Mbpsで、下りは高速と低速で大差ない数値だった。UQ mobileの高速時は下り下り29.24Mbps、上り6.5Mbpsだった。ランチタイムは高速も低速も体感は変わらないといえる。

 IIJmioとUQ mobileのいずれも、アプリを何度か終了して立ち上げ……を繰り返したが、7月26日のようにログインできなくなることは一度もなかった。


●アプリの起動は低速モードだと遅い?

 ポケモンGOでは(格安SIMとは関係なく)アプリがフリーズすることが度々あり、再起動することが多い。起動するとNianticのロゴが出て、歩きスマホの警告画面でローディングが始まるが、この時間が長いとストレスになる。

 アプリの起動時にも通信を要するが、その速度は高速/低速通信でどれだけ差があるのか。IIJmio(Moto G4 Plus)とUQ mobileで、アプリアイコンタップから現在地が表示されるまでの時間をストップウォッチで測り、3回の平均値を出した。アプリは8月9日のアップデートよりも1つ前のバージョンだ。

 IIJmioは、高速が約18.9秒、低速が約18.4秒で、ほぼ同じ。UQ mobileは高速と低速ともに約8.5秒で同じだった。というわけで、高速でも低速でも、起動にはほとんど差がないことが分かった。

●1時間半プレイして約40MBを消費

 ポケモンGOでどれだけ通信量を消費するかも気になるところ。先述の8月7日に1時間30分ほどプレイしたときの通信量は、41.67MBだった。これに30をかけて1カ月分に換算すると約1.2GB。これを多いと取るか少ないと取るかは人によるが、例えば3GBプランを利用していて、ポケモンGOを毎日1.5時間プレイし、それ以外の通信量が2GB程度なら、ちょうど3GBを使い切る計算になる。逆に1GBの低容量プランだと、通信量が足りなくなってしまう。

 ただ、先述の通り200kbpsでもおおむね快適に通信できるため、仮に高速通信の容量を使い切っても、低速でプレイし続けることも可能。ただしIIJmioの場合、低速時に限り、3日間の通信容量が366MBを超えると通信が制限されるので、その点は注意したい。

●まとめ

・格安SIMでも「ポケモンGO」は問題なく遊べる
・ランチタイムはやや挙動が遅くなることがある
・200kbps、300kbpsの低速でもおおむね快適
・アプリの起動時間は高速/低速モードでも同じ

最終更新:8月11日(木)6時25分

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