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ジェームズ・ボンドに共感できない…『ボーン』シリーズがヒットしたワケ

シネマトゥデイ 8月11日(木)21時10分配信

 ロバート・ラドラムの小説を映画化した『ボーン』シリーズ最新作『ジェイソン・ボーン』(日本公開10月7日)について、主演のマット・デイモンが7月28日(現地時間)、ニューヨークのAOLで開催されたイベントで語った。

【動画】シリーズ最新作『ジェイソン・ボーン』

 しばらく姿を消していたジェイソン(マット)はある日、テロリストに殺されたはずの父親が暗殺者養成プログラム「トレッドストーン」に関わっていたことを元同僚ニッキー(ジュリア・スタイルズ)に明かされ、父親の死の真相をCIA相手に突き止めていくというストーリー。ポール・グリーングラス監督が同シリーズで3度目のメガホンを取り、映画『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシア・ヴィキャンデルがヒロインとして参加した。

 『ボーン』シリーズの第4弾はジェレミー・レナーが主演したが、なぜ再び主役を務めたのか。「何年にもわたり、いつになったらまた『ボーン』シリーズに出演するの? あのシリーズが好きだと人々に言われ続け、ポールも英国で同様なことを言われ続けてきた。観客が求める映画を僕らが作っていたことを伝えられたことが、僕らを謙虚にさせたんだ」とその経緯を明かした。

 今作のストーリーの構成は「まず、僕とポールは前作『ボーン・アルティメイタム』が製作された2007年と今日の違いをリストアップした。僕らはこの短い期間に、多くのことが変化したことを忘れている。当時はジョージ・W・ブッシュが大統領で、翌年には金融危機もあった。多くのソーシャル・メディア会社が創成期の頃で、今では信じられないくらいの強大な会社に成長した。そんな全く異なった(現代の)背景を通して、個人的にもジェイソンが世界の現状をどう思っているのか、また、いかにして今まで生き残ってきたのか知りたかった」と答えた。マットもストーリー構成には深く関わっていたようだ。

 『ボーン』シリーズが世界に受け入れられた理由について「それは『ボーン』シリーズ第1弾を監督したダグ・ライマンとの最初の会合にある。彼は『僕はジェームズ・ボンドに共感が持てない。ボンドは1960年代の価値観を持っていると思う。僕は米国のスパイでその(現代との)ギャップを埋めたい。われわれにも理解や共感ができる行動をするわれわれ(米国)の男を描きたい』と言ってきたのが始まりだった」と語った。当時30歳前だったマットは、原作の主人公が45歳であることを懸念したが、説得されて主人公を演じたそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

最終更新:8月11日(木)21時10分

シネマトゥデイ