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農林水産物・食品の輸出額 2.1%増、伸び鈍化 16年上半期

日本農業新聞 8/11(木) 7:00配信

 農水省は10日、2016年上半期(1~6月)の農林水産物・食品の輸出額が3622億円となり、前年同期から2.1%増えたと発表した。水産物は減少したが、農産物の増加が補った。ただ、伸びは前年よりも鈍化。今後、円高傾向が強まり、一段と輸出拡大に不利な環境になる可能性もある。為替に左右されにくい輸出体制づくりがこれからの課題だ。

 輸出額の内訳は農産物が2240億円で10.7%増、林産物が129億円で2.8%増と順調に伸びる一方、水産物は1254億円で10.2%減った。

 15年は輸出額が過去最高だったが、今年に入り主力のホタテの不漁や円高の影響が出始めた。政府は、20年の輸出額1兆円目標の前倒し達成を目指しているが、楽観視できない情勢だ。

 品目別に見ると、台湾で需要が高まったリンゴが18%増の62億円、欧米で人気の緑茶は22%増の53億円となった。全国統一のPRを強める米や牛肉も大きく伸びた。鉱工業品を含めた全体の輸出額が円高の影響で前年同期比マイナスとなる中、農水省は「農産物の輸出拡大に向けた取り組み効果が表れつつある」(輸出促進課)と評価する。

 一方、牛肉や青果物などの生鮮品の割合は全体の1割程度にとどまる。農産物輸出が専門の明治大学農学部の作山巧准教授は「一部産地の取り組み以外にも広げる必要がある」と指摘。青果物や食肉の輸出拡大には「政府間の検疫協議など、時間がかかる地道な取り組みが欠かせない」とする。

日本農業新聞

最終更新:8/11(木) 7:00

日本農業新聞